貯金ゼロから資産を築いた投資家であり、教えるプロ(元塾講師)でもある「たけ」氏が、新NISAの仕組みから銘柄選び、さらには老後の「出口戦略」までをイラストと図解で解説した書籍『月1万円からの損しないはじめかた 新NISAでお金を増やしましょう』(KADOKAWA)。
本稿では同書の内容から一部を抜粋し、「全世界株式(オルカン)」が長期投資の有力候補とされる理由を解説します。
なぜ「全世界株式(オルカン)」が最適なのか?
「全世界株式」が長期的に上昇し続けると自信を持って言える理由は、とてもシンプルです。
「世界の人口がこれからも増え続け、経済が成長し続けるから」です。
投資において、短期的な株価の上下を予想するのはプロでも困難ですが、「人口が増える」という未来は、最も確実性の高い予測の一つです。
世界の推計人口
・約82億人(2025年)
・約93億人(2045年)
・約97億人(2050年)
・約103億人※ピーク(2080年代)
※出典 国際連合『世界人口統計 2024』(World Population Prospects 2024)
インドやアフリカなどの発展途上国を中心に、世界の人口は今後60年以上も増え続ける見込みです。
人が増えればモノやサービスが売れ、企業の利益も増えていきます。
世界経済が発展し続ける限り、全世界株式は一時的に下がることがあっても、長期で見れば右肩上がりになります。
これは過去の歴史が証明している「逆らえない大きな流れ」です。
そして、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)には、2つの大きな特徴があります。
1.鮮度を保つ「自動入れ替え」の仕組み
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の最大の特徴は、「成長している企業を買い、衰退している企業を外す」という新陳代謝を自動でやってくれる点です。
現状(2026年2月時点)では、世界中の厳選された約2,500銘柄で構成されています。
アメリカの割合が大きいのは、時価総額(企業の価値)が大きい巨大企業が集中しているからです。
たとえば、AIブームを牽引するエヌビディア1社だけで、日本全体の割合(4.8%)と同レベルの存在感を放っています。
<全世界株式型の国別構成比トップ5>
| 順位 | 国名 | 比率 |
|---|---|---|
| 1位 | アメリカ | 63.9% |
| 2位 | 日本 | 4.8% |
| 3位 | イギリス | 3.2% |
| 4位 | カナダ | 2.9% |
| 5位 | フランス | 2.3% |
※出典:eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の月報を基に作成(2025年11月28日現在)
<全世界株式型の組入上位銘柄>
| 順位 | 銘柄名 | 国 | 業種 | 比率 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | エヌビディア | アメリカ | 情報技術 | 4.7% |
| 2位 | アップル | アメリカ | 情報技術 | 4.4% |
| 3位 | マイクロソフト | アメリカ | 情報技術 | 3.7% |
| 4位 | アマゾン | アメリカ | 一般消費財・サービス | 2.4% |
| 5位 | アルファベット(グーグル) | アメリカ | コミュニケーション・サービス | 2.0% |
※出典:eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の月報を基に作成(2025年11月28日現在)
2.時代とともに「主役」が入れ替わる
ここで、「世界の時価総額ランキング」の変遷を見てみましょう。
30年以上前の世界は、今では想像もつかないほど「日本一色」でした。
1989年当時は、トップ10のうち「7社」が日本企業でした。しかし現在、トップ10に日本企業の姿はありません。
代わりにランクインしているのは、AIやスマホ、半導体などで世界を席巻するアメリカや台湾の企業です。
もし1989年に「日本は最強だから日本株だけに投資する」と決めていたら、その後の30年で大きなチャンスを逃していたことになります。
このランキングの激変こそが、オルカンを選ぶ最大の理由です。オルカンは特定の国に固執せず、常に「その時代の勝ち組」を自動で組み入れてくれます。
- 30年前:日本株が中心のポートフォリオだった
- 現在:米国株が約64%を占める「最強の布陣」
- 未来:もしインドや他の国が台頭すれば、勝手にその割合を増やしてくれる
次にどの国や企業が天下を取るかを予想する必要はありません。オルカンという「最新の勝ち組セット」を持ち続けるだけで、世界経済の成長の恩恵を100%受け取ることができるのです。完全にほったらかしでも、ファンド内で中身が自動的にアップデートされていきます。だからこそ、安心して一生涯持ち続けることができるのです。
<1989年と2025年の世界の時価総額ランキング>
| 順位 | 1989年(日本バブル期) | 2026年1月(現在) |
|---|---|---|
| 1位 | NTT(日本) | エヌビディア(米国) |
| 2位 | 日本興業銀行(日本) | アルファベット/Google(米国) |
| 3位 | 住友銀行(日本) | アップル(米国) |
| 4位 | 富士銀行(日本) | マイクロソフト(米国) |
| 5位 | 第一勧業銀行(日本) | アマゾン(米国) |
| 6位 | IBM(米国) | メタ・プラットフォームズ(米国) |
| 7位 | 三菱銀行(日本) | サウジアラムコ(サウジアラビア) |
| 8位 | エクソン(米国) | テスラ(米国) |
| 9位 | 東京電力(日本) | ブロードコム(米国) |
| 10位 | ロイヤル・ダッチ・シェル(英国) | TSMC(台湾) |
※出典:Yahooファイナンスおよびダイヤモンド社のデータを参照して作成
『月1万円からの損しないはじめかた 新NISAでお金を増やしましょう』(たけ/KADOKAWA)
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