デジタル庁は2025年6月、「iPhoneのマイナンバーカード」サービスの開始を発表しました。iPhone XS/iOS 18.5以降の機種で最新のマイナポータルアプリを起動し、画面の指示に従って操作すれば、プラスチックのマイナンバーカード(以下、物理カード)をウォレットアプリに登録できます。
iPhoneに登録を済ませても、物理カードは引き続き利用できます。物理カードには重要な個人情報が記録されており、万が一紛失するようなことがあれば、一時停止手続きを取ってから警察に届け出て、居住している市区町村窓口で再交付申請を行わなければなりません。その全機能をiPhoneで代用できるのなら、iPhone 1台で済ませたいものですよね。
しかし、iPhoneは物理カードの完全な代わりにはなりません。役所での本人確認、マイナポータルなどオンライン行政サービスへのログイン、公的な電子証明書としての署名/認証、コンビニエンスストアでの住民票など公的証明書の発行については、物理カード代わりに使えますが、物理カードでなくてはならない場面も存在します。
たとえば、2026年1月時点では、マイナポータルアプリからのパスポート申請には物理カードが必要です。iPhoneに読み込んだマイナンバーカード(利用者証明用電子証明書)を利用したログインでは、パスポート申請に進めず、マイナンバーカードを利用した再ログインを促されます。病院や薬局に設置されたカードリーダーがスマートフォン非対応の場合も、iPhoneでは物理カードの役割を果たせません。
反対に、暗証番号を入力する代わりに生体認証を利用できるなど、iPhoneのマイナンバーカードならではのメリットもあります。パスポート申請など例外はあるものの、ふだん使いはiPhone 1台でじゅうぶんですよ。
