老舗BTOメーカーとして知られるフロンティアから、コンパクトなデスクトップ型のゲーミングPC「FREX∀R FRXAB850W/A」が発売された。4Kゲーミングも楽しめる高い性能、清涼感のあるホワイトボディ、SNS映えもする多くのLED、ゲームプレイ中の優れた静音性など幅広いユーザーを満足させる完成度となっている。さっそくレビューをお届けしよう。

  • フロンティアのゲーミングPC「FREX∀R FRXAB850W/A」。Ryzen 7 9800X3D+Radeon RX 9070 XTの標準構成で464,800円から

    フロンティアのゲーミングPC「FREX∀R FRXAB850W/A」。Ryzen 7 9800X3D+Radeon RX 9070 XTの標準構成で464,800円から

小さくても高性能で高冷却

フロンティアから新たなゲーミングPCのシリーズ「FREX∀R」(フレクサー)が登場した。“これまでにない異次元の楽しさと無限の可能性を約束”をうたい、ゲーミングPCらしい高い性能とライティングを備えた映える見た目が特徴だ。また、同社が培ってきた信頼性と安定性も備わっているという。その中でミニタワーに属するのが、今回紹介する「FREX∀R FRXAB850W/A」だ。幅235×奥行き467×高さ366mmとデスクトップ型のゲーミングPCとしてはコンパクトと言える。

小さいながらも360mmクラスの簡易水冷クーラーを搭載、前面と背面に合計3基のファンを採用し、高い冷却性能を確保している。さらに各ファンと水冷ヘッド、ビデオカードにはLEDを内蔵。左側面は透明度の高い強化ガラスなので、ライティングを存分に楽しむことが可能だ。今回はホワイトカラーを試用しているが、ブラックカラーも用意されている。

  • 開封時にはガラスへの注意書きやライセンス認証の案内が貼られており、スムーズに使えるようになっている

  • 左側面は透明度の高いガラスパネルなので中の様子がよく見える

    左側面は透明度の高いガラスパネルなので中の様子がよく見える

  • 右側面は普通のパネル。電源が配置されている箇所には通気口がある

    右側面は普通のパネル。電源が配置されている箇所には通気口がある

  • 前面右下にはType-CとType-AのUSBポート、ヘッドセット端子を用意

    前面右下にはType-CとType-AのUSBポート、ヘッドセット端子を用意

  • 正面。約半分がメッシュ構造で通気性を高めている

    正面。約半分がメッシュ構造で通気性を高めている

  • 背面もホワイトカラー。多くのUSBポートが用意されている

    背面もホワイトカラー。多くのUSBポートが用意されている

  • 天面には簡易水冷クーラーのラジエーターが配置されているため通気しやすいようにこちらもメッシュ構造を採用

    天面には簡易水冷クーラーのラジエーターが配置されているため通気しやすいようにこちらもメッシュ構造を採用

  • 底面にも通気口があり、簡単に取り外せるダストフィルターを搭載

    底面にも通気口があり、簡単に取り外せるダストフィルターを搭載

  • 電源ユニットが前面側にあるので、電源コネクタを背面に引き出すためのケーブルがあらかじめ取り付けられている

    電源ユニットが前面側にあるので、電源コネクタを背面に引き出すためのケーブルがあらかじめ取り付けられている

  • 各ファンと水冷ヘッド、ビデオカードにLEDが内蔵されているのでハデなライティングも楽しめる

スペックをカスタマイズしての注文も当然可能だ。CPU、CPUクーラー、メモリ、ビデオカードは固定だが、CPUグリス、ストレージ、電源ユニットは変更が可能。ストレージの容量を増やしたり、HDDを追加したりと予算や目的に合わせて調整を行える。

また、ゲーミングキーボードやマウス、ヘッドセット、モニターなど各種周辺機器の選択肢も非常に豊富だ。ゲーミング環境を一気に整えられるのも便利なところ。

  • ストレージなどを変更しての注文も可能

    ストレージなどを変更しての注文も可能

  • ゲーミング関連の周辺機器も充実している

    ゲーミング関連の周辺機器も充実している

Ryzen 7 9800X3D+Radeon RX 9070 XTの強力な構成

ここからは実際の性能や静音性、温度などをチェックしていこう。今回の試用機のスペックは以下の通りだ。

試用機の構成
モデル FREX∀R FRXAB850W/A
OS Windows 11 Home
CPU Ryzen 7 9800X3D(8コア16スレッド)
CPUクーラー FREXAR 360 ARGB(360mm簡易水冷)
マザーボード ASUS AMD B850 チップセット(microATX)
メモリ 32GB DDR5-5600(16GB×2)
グラフィックス ASRock AMD Radeon RX 9070 XT (16GB)
SSD 1TB M.2 NVMe SSD(Gen4)
ケース Xシリーズ専用ケース
電源 850W ATX電源 80PLUS PLATINUM

CPUは、AMDの最新世代となるRyzen 9000シリーズから「Ryzen 7 9800X3D」を搭載。8コア16スレッド仕様で、ゲームのフレームレート向上に効果の高い大容量キャッシュを備えているのが最大の特徴だ。これによって“ゲーミング最強CPU”と表現されることもある大人気モデル。TDPは120Wで最大クロックは5.2GHzだ。

  • コンパクトなボディだが内部はスッキリとしている

    コンパクトなボディだが内部はスッキリとしている

  • 裏面側もケーブル類は美しくまとめられている

    裏面側もケーブル類は美しくまとめられている

  • CPUは8コア16スレッドで大容量キャッシュを備えるRyzen 7 9800X3Dを採用

    CPUは8コア16スレッドで大容量キャッシュを備えるRyzen 7 9800X3Dを採用

ビデオカードはASRockの「AMD Radeon RX 9070 XT Steel Legend 16GB」が搭載されていた。GPUにAMD最新世代のRadeon RX 9000シリーズで上位に位置するRadeon RX 9070 XTを採用しており、ブーストクロックは定格の2,970MHz。ビデオメモリはGDDR6の16GBだ。ファンと天面にLEDが内蔵されており、ライティングも楽しめる作りになっている。

  • ビデオカードにはASRockの「AMD Radeon RX 9070 XT Steel Legend 16GB」が搭載されていた

    ビデオカードにはASRockの「AMD Radeon RX 9070 XT Steel Legend 16GB」が搭載されていた

  • ブーストクロックは定格の2,970MHzだった

    ブーストクロックは定格の2,970MHzだった

比較的小型だが、前面には2基の吸気用12cm角ファン、背面には1基の排気用12cm角ファン、天面には簡易水冷クーラーのラジエーターに排気方向で3基の12cm角ファンがあり、強力なエアフローが確保されている。ゲームプレイなどで長時間高い負荷が続いても余裕で冷却し続けられるだろう。

  • 前面には2基の吸気用ファンを搭載

    前面には2基の吸気用ファンを搭載

  • 背面には1基の排気用ファン、天面には簡易水冷クーラーのラジエーターとセットで3基の排気用ファンが備わっている

    背面には1基の排気用ファン、天面には簡易水冷クーラーのラジエーターとセットで3基の排気用ファンが備わっている

  • M.2 SSDにもヒートシンクが搭載されており、熱対策はしっかりと行われている

    M.2 SSDにもヒートシンクが搭載されており、熱対策はしっかりと行われている

4Kゲーミングも楽しめる高い性能

気になる性能をさっそくチェックしよう。まずは、定番のCPUパワーを測定する「Cinebench 2024」、PCの基本性能を測る「PCMark 10」、3Dベンチマークの「3DMark」を実行する。

  • Cinebench 2024の結果

    Cinebench 2024の結果

  • PCMark 10 Standardの結果

    PCMark 10 Standardの結果

  • 3DMark Steel Nomadの結果

    3DMark Steel Nomadの結果

  • 3DMark Fire Strikeの結果

    3DMark Fire Strikeの結果

  • 3DMark Speed Wayの結果

    3DMark Speed Wayの結果

Cinebench 2024はMulti Core、Single CoreともRyzen 7 9800X3Dとして順当なスコア。3DMarkもアベレージに近いスコアを出しており、CPU、GPUとも性能をしっかり引き出せている。PCMark 10のスコアも総じて高く、オフィスワークなど一般的な用途で不満を感じることはないだろう。

では、実ゲームではどうだろうか。フル/WQHD/4Kと3種類の解像度でフレームレートを測定した。平均60fpsを超えているかが快適にプレイできる目安と言える。高リフレッシュレートのゲーミング液晶を組み合わせるなら、144fps以上出ているかが注目ポイントだ。テストしたゲームと条件は以下の通り。

  • Apex Legends:最高画質で、射撃練習場の一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定
  • オーバーウォッチ2:画質“エピック”で、botマッチを実行した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定
  • ストリートファイター6:画質“HIGHEST”で、CPU同士の対戦を実行した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定
  • ELDEN RING NIGHTREIGN:画質“最高”で、円卓の一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定
  • サイバーパンク2077:画質“レイトレーシング:ウルトラ”、FSR“バランス”、フレーム生成有効で、ゲーム内のベンチマーク機能を利用
  • モンスターハンターワイルズ:画質“ウルトラ”、レイトレーシング“高”、FSR“バランス”、フレーム生成有効でベースキャンプの一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定
  • ゲームテストの結果

    ゲームテストの結果

さすがRyzen 7 9800X3DとRadeon RX 9070 XTというゲーミングでは高性能と言える組み合わせ。サイバーパンク2077やモンスターハンターワイルズといった超重量級ゲームをレイトレーシング有効かつ高画質設定でも4K解像度で快適にプレイできるだけのフレームレートを出している。Apex Legendsは最大300fpsのゲーム。WQHDまではほぼ上限に到達している。

ストリートファイター6とELDEN RING NIGHTREIGNは最大60fpsのゲーム。どちらも4K解像度までほぼ上限に達しており、高い性能をしっかりと見せつけた。4K/144Hzのゲーミング液晶と組み合わせるもよし、フルHD/WQHDの240Hzなど高リフレッシュレート液晶と組み合わせてもよしと言える結果だ。

コンパクトなボディで高性能だと冷却力や動作音も気になるところだ。サイバーパンク2077を10分間プレイした際のCPUとGPU温度をシステム監視アプリの「HWiNFO Pro」で測定した。室温は22℃。

  • CPUとGPUの温度推移

    CPUとGPUの温度推移

CPUは最大61.4℃、平均で57.1℃、GPUは最大58℃、平均55.6℃とスペックから考えると非常によく冷えている。コンパクトサイズながら冷却力は強力だ。長時間のゲームプレイでも安心と言える。動作音は前面、天面、背面のそれぞれ10cmの位置に騒音計を設置して測定したが、前面で37.4dB、天面で39.7dB、背面で38.4dBとなった。簡易水冷クーラーのラジエーターとファンが天面にあるので、そこが一番動作音が大きくなるが、それでもほとんど気にならないレベル。かなりハイレベルな静音性を持っていると言ってよい。ゲームプレイに集中しやすいのは非常にうれしいところだ。

コンパクトで静かで冷えて高性能

4Kゲーミングも楽しめる高い性能、ほとんど動作音が気にならない静音性を持ちながら、高い冷却力も確保と比較的コンパクトなボディながらすべてをハイレベルにまとめた1台。ライティングも充実しており、見た目にこだわる人も満足できる。さすが老舗BTOメーカーが新たに自信を持って投入したシリーズだけのことはある。今後のモデルにも期待ができそうだ。