老舗BTOメーカーとして知られるフロンティアから、コンパクトなデスクトップ型のゲーミングPC「FREX∀R FRXAB850W/A」が発売された。4Kゲーミングも楽しめる高い性能、清涼感のあるホワイトボディ、SNS映えもする多くのLED、ゲームプレイ中の優れた静音性など幅広いユーザーを満足させる完成度となっている。さっそくレビューをお届けしよう。
小さくても高性能で高冷却
フロンティアから新たなゲーミングPCのシリーズ「FREX∀R」(フレクサー)が登場した。“これまでにない異次元の楽しさと無限の可能性を約束”をうたい、ゲーミングPCらしい高い性能とライティングを備えた映える見た目が特徴だ。また、同社が培ってきた信頼性と安定性も備わっているという。その中でミニタワーに属するのが、今回紹介する「FREX∀R FRXAB850W/A」だ。幅235×奥行き467×高さ366mmとデスクトップ型のゲーミングPCとしてはコンパクトと言える。
小さいながらも360mmクラスの簡易水冷クーラーを搭載、前面と背面に合計3基のファンを採用し、高い冷却性能を確保している。さらに各ファンと水冷ヘッド、ビデオカードにはLEDを内蔵。左側面は透明度の高い強化ガラスなので、ライティングを存分に楽しむことが可能だ。今回はホワイトカラーを試用しているが、ブラックカラーも用意されている。
スペックをカスタマイズしての注文も当然可能だ。CPU、CPUクーラー、メモリ、ビデオカードは固定だが、CPUグリス、ストレージ、電源ユニットは変更が可能。ストレージの容量を増やしたり、HDDを追加したりと予算や目的に合わせて調整を行える。
また、ゲーミングキーボードやマウス、ヘッドセット、モニターなど各種周辺機器の選択肢も非常に豊富だ。ゲーミング環境を一気に整えられるのも便利なところ。
Ryzen 7 9800X3D+Radeon RX 9070 XTの強力な構成
ここからは実際の性能や静音性、温度などをチェックしていこう。今回の試用機のスペックは以下の通りだ。
| 試用機の構成 | |
|---|---|
| モデル | FREX∀R FRXAB850W/A |
| OS | Windows 11 Home |
| CPU | Ryzen 7 9800X3D(8コア16スレッド) |
| CPUクーラー | FREXAR 360 ARGB(360mm簡易水冷) |
| マザーボード | ASUS AMD B850 チップセット(microATX) |
| メモリ | 32GB DDR5-5600(16GB×2) |
| グラフィックス | ASRock AMD Radeon RX 9070 XT (16GB) |
| SSD | 1TB M.2 NVMe SSD(Gen4) |
| ケース | Xシリーズ専用ケース |
| 電源 | 850W ATX電源 80PLUS PLATINUM |
CPUは、AMDの最新世代となるRyzen 9000シリーズから「Ryzen 7 9800X3D」を搭載。8コア16スレッド仕様で、ゲームのフレームレート向上に効果の高い大容量キャッシュを備えているのが最大の特徴だ。これによって“ゲーミング最強CPU”と表現されることもある大人気モデル。TDPは120Wで最大クロックは5.2GHzだ。
ビデオカードはASRockの「AMD Radeon RX 9070 XT Steel Legend 16GB」が搭載されていた。GPUにAMD最新世代のRadeon RX 9000シリーズで上位に位置するRadeon RX 9070 XTを採用しており、ブーストクロックは定格の2,970MHz。ビデオメモリはGDDR6の16GBだ。ファンと天面にLEDが内蔵されており、ライティングも楽しめる作りになっている。
比較的小型だが、前面には2基の吸気用12cm角ファン、背面には1基の排気用12cm角ファン、天面には簡易水冷クーラーのラジエーターに排気方向で3基の12cm角ファンがあり、強力なエアフローが確保されている。ゲームプレイなどで長時間高い負荷が続いても余裕で冷却し続けられるだろう。
4Kゲーミングも楽しめる高い性能
気になる性能をさっそくチェックしよう。まずは、定番のCPUパワーを測定する「Cinebench 2024」、PCの基本性能を測る「PCMark 10」、3Dベンチマークの「3DMark」を実行する。
Cinebench 2024はMulti Core、Single CoreともRyzen 7 9800X3Dとして順当なスコア。3DMarkもアベレージに近いスコアを出しており、CPU、GPUとも性能をしっかり引き出せている。PCMark 10のスコアも総じて高く、オフィスワークなど一般的な用途で不満を感じることはないだろう。
では、実ゲームではどうだろうか。フル/WQHD/4Kと3種類の解像度でフレームレートを測定した。平均60fpsを超えているかが快適にプレイできる目安と言える。高リフレッシュレートのゲーミング液晶を組み合わせるなら、144fps以上出ているかが注目ポイントだ。テストしたゲームと条件は以下の通り。
- Apex Legends:最高画質で、射撃練習場の一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定
- オーバーウォッチ2:画質“エピック”で、botマッチを実行した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定
- ストリートファイター6:画質“HIGHEST”で、CPU同士の対戦を実行した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定
- ELDEN RING NIGHTREIGN:画質“最高”で、円卓の一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定
- サイバーパンク2077:画質“レイトレーシング:ウルトラ”、FSR“バランス”、フレーム生成有効で、ゲーム内のベンチマーク機能を利用
- モンスターハンターワイルズ:画質“ウルトラ”、レイトレーシング“高”、FSR“バランス”、フレーム生成有効でベースキャンプの一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定
さすがRyzen 7 9800X3DとRadeon RX 9070 XTというゲーミングでは高性能と言える組み合わせ。サイバーパンク2077やモンスターハンターワイルズといった超重量級ゲームをレイトレーシング有効かつ高画質設定でも4K解像度で快適にプレイできるだけのフレームレートを出している。Apex Legendsは最大300fpsのゲーム。WQHDまではほぼ上限に到達している。
ストリートファイター6とELDEN RING NIGHTREIGNは最大60fpsのゲーム。どちらも4K解像度までほぼ上限に達しており、高い性能をしっかりと見せつけた。4K/144Hzのゲーミング液晶と組み合わせるもよし、フルHD/WQHDの240Hzなど高リフレッシュレート液晶と組み合わせてもよしと言える結果だ。
コンパクトなボディで高性能だと冷却力や動作音も気になるところだ。サイバーパンク2077を10分間プレイした際のCPUとGPU温度をシステム監視アプリの「HWiNFO Pro」で測定した。室温は22℃。
CPUは最大61.4℃、平均で57.1℃、GPUは最大58℃、平均55.6℃とスペックから考えると非常によく冷えている。コンパクトサイズながら冷却力は強力だ。長時間のゲームプレイでも安心と言える。動作音は前面、天面、背面のそれぞれ10cmの位置に騒音計を設置して測定したが、前面で37.4dB、天面で39.7dB、背面で38.4dBとなった。簡易水冷クーラーのラジエーターとファンが天面にあるので、そこが一番動作音が大きくなるが、それでもほとんど気にならないレベル。かなりハイレベルな静音性を持っていると言ってよい。ゲームプレイに集中しやすいのは非常にうれしいところだ。
コンパクトで静かで冷えて高性能
4Kゲーミングも楽しめる高い性能、ほとんど動作音が気にならない静音性を持ちながら、高い冷却力も確保と比較的コンパクトなボディながらすべてをハイレベルにまとめた1台。ライティングも充実しており、見た目にこだわる人も満足できる。さすが老舗BTOメーカーが新たに自信を持って投入したシリーズだけのことはある。今後のモデルにも期待ができそうだ。





























