レノボ・グループは日本時間の2025年3月2日、世界最大の携帯電話の見本市イベント「MWC Barcelona 2025」に合わせて、インテル製CPUを搭載したノートパソコンの新製品を発表しました。それに加えて、同社は新しいノートパソコンのコンセプトモデルもいくつか発表しています。

その1つが「Yoga Solar PC Concept」。これは、コンシューマー向けノートPC「Yoga」シリーズのコンセプトモデルとなり、背面のパネルにソーラーパネルを搭載し、太陽光でノートパソコンを直接充電できるのが大きな特徴。同社によると、直射日光下で20分充電することで、最大1時間のビデオ再生が可能とのことでした。

  • レノボが披露したコンセプトモデルの1つ「Yoga Solar PC Concept」。背面にソーラーパネルが備わっているが、光を当てるなどしてよく見なければ通常のノートパソコンと変わらない印象のデザインだ

発電変換率が24%と非常に高いソーラーパネルを搭載しながら、見た目には普通のノートパソコンに近い外観を実現。実際に背面を確認してみても、光を当てるなどしてよく見ないと、ソーラーパネルが搭載されているか分からない印象です。

  • 実際の発電状況を確認することもでき、直射日光下で20分充電すると最大1時間の動画再生ができる量を充電できるとのこと

2つ目は「Magic Bay」というもの。こちらは、ビジネス向けの新機種として発表された「ThinkBook 16p Gen 6」に装着するアタッチメントで、装着することでディスプレイを増やせるのが大きなポイントとなります。

  • 「ThinkBook 16p Gen 6」に装着してディスプレイを増やせる「Magic Bay」。2画面のアタッチメントを装着すれば、ディスプレイを3つに増やすことができる

そのMagic Bayには、ThinkBook 16p Gen 6のディスプレイと同じ13.3インチのディスプレイを左右に2追加できる「Magic Bay Dual Display Concept」や、8インチのコンパクトなサブディスプレイを追加できる「Magic Bay 2nd Display Concept」といったスタンダードな使い方ができるアタッチメントだけでなく、ディスプレイ上部に情報を表示する小型ディスプレイを追加できる「codename Tiko」と呼ばれるアタッチメントも用意されています。

  • 「Magic Bay 2nd Display Concept」のモジュール。手にしている部分を背面に装着する仕組みなので、ディスプレイの柔軟性が高いのがポイントだ

具体的には、AIにより絵文字で感情を通知してくれる「codename Tiko」や、AIによるリアルタイムでの情報表示に重点を置いた「codename Tiko Pro」など。パソコンにディスプレイを“ちょい足し”することで、AI PCの活用の幅を広げようとしているようです。

  • 「codename Tiko」のMagic Bayを装着したところ。実用性重視のものだけでなく、コンパクトなディスプレイなども装着して機能を拡張できる

3つ目は、ディスプレイを直接折りたためるノートパソコンの新タイプとなる「ThinkBook “codename Flip” AI PC Concept」。これまでも、同社は「ThinkPad X1 Fold」など、有機ELディスプレイを搭載し画面を直接折りたためるノートパソコンを市場投入していますが、今回のコンセプトモデルは通常のノートパソコンタイプながら、画面を開くと縦長になる、というのが大きなポイントとなるようです。

  • 縦長のディスプレイを2つ折りにできる「ThinkBook “codename Flip” AI PC Concept」。見た目にはかなりのインパクトがある

このコンセプトモデルは、画面を折りたたんだ状態では13インチのノートパソコンとして利用できますが、それを開くと18.1インチの縦長ディスプレイが現れます。その縦長の画面を生かし、通常のノートパソコンとしての活用だけでなく、縦長の方が見やすくなるドキュメントやプログラムのソースコードなどの確認がしやすくなるほか、画面を分割して上下で複数のアプリケーションを動作させることも可能となっています。

  • 画面を折り曲げれば通常のノートパソコンとしての使い方も可能。とてもフレキシブルな使い方ができるようだ

それに加えてこのモデルでは、「Smart ForcePad」と呼ばれる大型のタッチパッドが備わっており、通常のタッチパッドとしての操作に加え、テンキーやメディアコントロールのボタンを表示・配置し、それらを用いての操作も可能。開いた状態ではかなり画面が縦長になることから、本体のバランスなどに課題はありそうですが、柔軟性のあるディスプレイとインターフェースを生かした幅広い活用が考えられそうです。

  • 「Smart ForcePad」はタッチパッドとしてだけでなく、テンキーやメディアコントロールなどとして使うことも可能だ

そして4つ目は「ThinkBook 3D Laptop Concept」で、その名前が示す通り裸眼での3D表示に対応したディスプレイを搭載したノートパソコンとなります。画面の2D表示と3D表示を切り替えて、裸眼でも非常に見やすい3D表示を実現できるのはもちろんのこと、画面全体だけでなく任意のアプリケーションのウィンドウだけを3D表示し、他のウィンドウは2D表示を維持することなども可能となっています。

  • 裸眼での3D表示に対応した「ThinkBook 3D Laptop Concept」。3D表示に加え、「Lenovo AI Ring」を用いて3Dのオブジェクトなどを直観的に操作できる機能も備わっている

それに加えて、ThinkBook 3D Laptop Conceptでは「Lenovo AI Ring」という指輪型のデバイスを装着することにより、3Dモデルや3Dのインターフェースをジェスチャーなどによって操作することも可能。実際に指輪を装着し、3Dのオブジェクトを手の動きによる直感操作で動かす様子も披露されていました。

  • Lenovo AI Ringは、最近増えているスマートリングと同じくらいのサイズ感で、一般的な指輪よりはやや大きめだ

同じ技術を用いたディスプレイとして、「Hybrid Dimensional 34-inch Curved Monitor」も紹介されていました。こちらは曲面ディスプレイを採用した21:9比率の34インチモニターなのですが、ThinkBook 3D Laptop Conceptと同様に任意の場所だけを3D表示に切り替えることが可能となっています。

  • 2D・3Dのシームレスな表示切替ができる「Hybrid Dimensional 34-inch Curved Monitor」。画面の一部だけを3D表示することも可能だ

もちろん、これらはいずれもコンセプトモデルであり、実際の製品として登場するとは限らないものですが、新しい可能性を感じさせてくれることは確かなだけに、今後これらの技術を実際に搭載したデバイスが登場することに期待したいところです。