米Appleは2月21日(現地時間)、パーソナルインテリジェントシステム「Apple Intelligence」の4月アップデートの概要を発表した。日本語を含む多言語対応が実現し、空間コンピューティングデバイス「Apple Vision Pro」でも英語(米国)で利用できるようになる。

Apple Intelligenceは、2024年10月に英語(米国)でベータ提供が始まり、12月にオーストラリア、カナダ、アイルランド、ニュージーランド、南アフリカ、英国向けにローカライズされた英語対応が追加された。しかし、これまでの対応言語は英語に限定されており、他言語への対応については2025年4月から段階的に拡大するとされていた。今回の発表により、その第1弾として、以下の言語が4月に追加されることが正式に明らかになった。

  • 新たな対応言語:日本語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語(ブラジル)、スペイン語、韓国語、中国語(簡体字)
  • 新たな英語の地域別最適化:シンガポール向け、インド向け

この多言語対応は、4月にリリース予定のiOS 18.4、iPadOS 18.4、macOS Sequoia 15.4により提供される。

Vision Proには、4月リリース予定のvisionOS 2.4アップデートでApple Intelligenceが追加され、デバイスとSiriの言語を英語(米国)に設定している場合に利用可能となる。

Vision Pro向けのApple Intelligenceには、作文ツール、スマートリプライ(メッセージ、メール)、優先メッセージ(メール)、優先通知(通知センター)、Image Playground、ジェン文字、メモリームービーの作成(写真)、自然な言葉づかいによる検索(写真)、画像マジックワンド(メモ)などが含まれる予定である。

Apple Intelligenceは、ユーザーのプライバシーとデータを守るために「オンデバイス処理」と「プライベートクラウドコンピュート(PCC)」を採用している。デバイス上で処理できるものは端末内で処理し、より大規模なAIモデルが必要な場合のみ、安全なクラウド環境で処理を行う。Appleによれば、クラウド上でもデータは保存されず、ユーザーのプライバシーは厳格に管理されるとしている。

なお、2月21日に、iOS 18.4、iPadOS 18.4、macOS Sequoia 15.4、visionOS 2.4の開発者向けベータ版がリリースされ、開発者は追加予定の機能をテストできるようになった。