ビジネスセグメントでも売上高/IoT回線数は順調に成長。ビジネスプラットフォーム「WAKONX」(ワコンクロス)を各業界に活用していく方針だ。AI活用については、現行の多摩データセンターに加え、シャープ堺工場跡地に建設するデータセンターの整備を進める。こういったAI基盤を活用し、WAKONXによる顧客のビジネスのデジタル化を進めていく。
将来に向けては、未来を担う人材の育成を注力対象のひとつに挙げる。また、KDDI VISION 2030に向け、2025年は本社移転や衛星とスマホの直接通信といった取り組みが控えているとし、AIで「つなぐチカラ」をさらに進化させていく。
そしてそのビジョンの実現には高付加価値型の経済好循環が必要だという。現在、日本における通信費用は非常に低廉に抑えられており、米国の半分程度となっている。通信品質も非常に高い。安定した高品質なサービスを提供して適切な対価を受け取ることで、トラフィック増やインフラ設置・保守のコスト増を吸収し、持続的な取引を行うことが必要だという考えを示した。
髙橋氏のプレゼンテーションを受けて、メディアとの質疑応答が行われた。その主なやり取りを以下に紹介する。なお、以下のKDDIからの回答はいずれも髙橋氏によるものだ。
―ソフトバンクとOpenAIの提携をどう受け止めたか。
具体的な内容がぴんとこなかったのでコメントが難しいが、AIがLLMからエージェントへ移行しているというのは明らかで、エージェントを法人に販売する会社を作るというのは、そういう方向性なのかと思った。ただ、AIの世界がとても速いスピードで動いているのに、OpenAIにそこまで大きな投資をしてしまっていいのかなと個人的には思う。ただ、孫さんのやられることなので、いろいろと構想があるのだろうと思います。
―12月末のガイドライン改正の影響は。
年末ぎりぎりだったので駆け込み需要が測りづらいが、それほど大きな影響はなかったと考えている。今後、「お試し割」の問題なども含め、他社の動向を見て慎重に検討したい。
―povoデータオアシスの利用状況は、ユーザー数や無料であることなどを考えると少ないようにも思えるが。
利用者が10万人以上で、全店舗のeSIM販売がない状態でけっこう使われていると考えている。全店舗での販売が始まれば活性化されると思っていて、期待したい。
―auの「マネ活プラン」が「マネ活プラン+」になって変化はあったか。
機種変更の約8割という選択率になっている。「プラス」になって加速していると考えてよいのでは。