ソニーは10月2日、ワイヤレスポータブルスピーカーにおける新製品として、「LinkBuds Speaker」を発表した。10月11日の発売を予定しており、ブラックとホワイトの二色展開を行う。メーカー想定売価は30,000円前後。

  • ソニー「LinkBuds」シリーズにスピーカー登場。対応イヤホンとのシームレスな連携が行えるように

これまでイヤホン向けに展開されてきた「LinkBuds」ブランドにおいては、初めてのスピーカー製品。“多くの時間・場所で音に触れる人”に向けたとしており、LinkBudsシリーズ購入者へのシームレスな音楽体験を訴求する。アプリを活用した連携機能によってイヤホンからスピーカー、スピーカーからイヤホンへと再生デバイスを切り替えられる「Auto Switch」機能を備えている点が特徴。イヤホンをケースに出し入れするだけで、聞いていた音楽や見ていた動画の音声を切り替えることができる。

  • 同シリーズのイヤホンとのコラボレーションが打ち出されていた

機能面だけでなく、スピーカーとしての音質にも注力されている。ウーファーユニットは新しく開発した「X-Balanced SPeaker Unit」を搭載しており、大きな振幅によって豊かな低域とゆがみの少なく明瞭間の高いボーカル再生を表現。パッシブラジエーターを2つ内蔵し、低音を効果的に増強可能。トゥイーターも組み合わせた2way構成で、低音から高音までバランスの取れた音質を実現したとしている。

  • 再生音は全方位ではなく、ある程度前方に向けて出力される

また、ワイヤレススピーカーの充電が億劫だというフィードバックを受けてクレードルを充電が行える点も特徴。内蔵バッテリーで最大25時間の再生に対応し、本体には取り外し可能なストラップが付属して吊り下げての使用も行える。本体はファブリック素材で、ハンズフリー通話に便利なマイクも搭載する。

  • クレードル付き。ポンと置くだけで充電でき、さっと取り外して持ち運べる

  • 吊り下げて使いたいニーズが大きく、取り外し可能なストラップを同梱

小型でもかなりパワフル、クレードルが便利

発表に先駆けて行われた発表会では、あわせて発表されたイヤホンを用いての「Auto Switch」機能のデモ、クレードル充電の様子、音質を実際に体験することができた。

LinkBuds Speakerの本体は思ったよりもコンパクトで(約11cm)、中身がぎっしり詰まったような重量感。ファブリック素材も高級感に寄与しており、キレイな空間にも馴染みそう。音質も良好で、小さいのに強力な出音が楽しめた。あえて丸くないところからわかるように、音が全方位に出るわけではない点は要注意かもしれない。

イヤホンとスピーカーのAuto Switch機能は確かに便利で、家に帰ってきてイヤホンをケースにしまい、スピーカーをBluetooth接続して……のような手間がかからない。Quick Accessボタンを使えば電源オン→音楽再生が1ステップで行える。

クレードル充電のBluetoothスピーカーは珍しく、気軽に部屋のどこにでも持ち運べて便利だと思う。コネクタはかなり適当に置いてもしっかり接点と接触できるように配慮されつつ、クレードルとスピーカー本体の向きをぴったり合わせるのも磁力で容易に行えて快適。ちなみに本体にもType-Cコネクタを備えているので、適当なACアダプタで直接充電することも可能だ。

  • 本体のコネクタ