「設定」にあるアプリ個別の管理画面を眺めていると、「アプリのバックグラウンド更新」スイッチが用意されていることがあります。iOSに標準装備のアプリでいえば、マップにボイスメモ、ミュージックなど一部に限られるだけに、オン/オフどちらにすべきか気になるかもしれませんね。
この「アプリのバックグラウンド更新」スイッチは、Wi-Fi/モバイル通信接続中、使用されていない当該アプリがバックグラウンドで動作させるかどうかを決定します。一般的にiOSアプリはアクティブな状態(アプリ画面が表示された状態)以外では動作を停止しますが、バックグラウンド更新を許可しておけば、当該アプリが必要とするタイミングでネットワークに接続したり、特定の処理を実行できるのです。
バックグラウンド更新を許可するということは、そのぶん当該アプリの動作時間が延びること、見方を変えれば電力消費量すなわちバッテリー消費量が増えることを意味します。iPhoneの省エネを徹底しバッテリーのもちをよくしたい場合、バックグラウンド更新を不許可にすることはそれなりの意味があります。
しかし、バックグラウンド更新を不許可にすると、アプリが持つ機能/サービスが制限されます。たとえば、LINEやFacebook Messengerなどのメッセージ機能を備えたアプリは、メッセージ到着の通知がリアルタイムに届かなくなります。歩数や心拍数を測定するヘルスケア系アプリも、本来の機能を発揮できなくなります。
そのうえ、バックグラウンド更新は処理時間が限られるなどiOSの仕様による制約があり、結果として電力消費量はそれほど多くありません。特別な理由のないかぎり、どのアプリも「アプリのバックグラウンド更新」スイッチは初期値(オン)のままにすることをお勧めします。