日本円の通貨記号「¥」は、日本語に対応するキーボードであれば誰でもかんたんに入力できます。それは「¥」がキーボードの目立つ位置に割り当てられているからで、国や地域が変われば事情も変わります。

iPhoneの場合、キーボードにおけるキーと文字の関係(キーアサイン)は、利用するソフトウェアキーボードと優先使用する言語、地域により決定されます。「¥」が位置するキーは言語/地域に応じた通貨記号がアサインされる決まりで、使用言語が英語(UK)で地域がイギリスの場合「£(ポンド)」となります。

だから、iPhoneの言語/地域設定をユーロが使用される言語/地域に変更すれば、ユーロの通貨記号「€」を入力できるようになりますが、ここ日本で日本語話者がときどき使用するためだけに言語/地域設定を変更するのは大げさです。

そこで利用したいテクニックが、通貨記号キー(日本語環境では「¥」)の長押しです。長押しすると、「$」や「£」、「€」といった主要通貨の記号が入力候補として表示されます。あとは入力したい記号をタップするだけ、言語/地域設定を変更する手間はありません。

候補に選ばれる基準は、主要通貨(ハードカレンシー)だけでなく、近隣国であることも考慮されているようで、日本語環境の場合はエキゾチックカレンシーの「₽(ロシアルーブル)」や「₩(韓国ウォン)」も表示されます。なお、中国人民元の通貨記号は日本円と同じ「¥」なので、そもそも入力方法を考慮する必要はありません。

  • ユーロの通貨記号は通貨記号キーの長押しで入力できます