本物のチタンと金を用いた“100%金属製”のキーキャップが登場しました。「WASD」など一部のキーだけではなく、すべてのキーキャップが金属製という“普通ではない”一品。49,800円からという一般販売価格も、明らかに普通ではないプライス。世界からさまざまなパーツを取り寄せている自作キーボードの達人も未体験であろう禁断のキーキャップの世界を、ひと足早く体験しました。
白銅に金やチタンをコーティングしたキーキャップ
パソコン用キーボードといえば、ごく普通の周辺機器のように思うかもしれませんが、実はそうではありません。打鍵感を追求したり好みの外観にすべく、さまざまなパーツを組み合わせて世界に1つのキーボードをカスタマイズする自作キーボードの世界があり、“キーボード沼”と呼ばれるほど濃い趣味として盛り上がってます。
そのようなキーボードのカスタマイズにおいて、キーキャップはもっとも身近なカスタマイズパーツといえます。2,000円前後からの予算で見た目やタイプ感を手軽に変えられるとあって人気があり、多くのパーツが登場しています。
そのキーキャップに、100%金属で作られたキーキャップが登場し、話題になっています。Makuakeで支援販売が始まったのが、100%金属で作られたキーボード用キーキャップ「Awekeys」(オーキーズ)。華やかなサテンゴールドと落ち着いたチタンブラックの2製品を用意します。ベース素材はキュプロニッケル(白銅)で、その上に本物の金やチタンの塗装が施されている仕組み。100%金やチタンでできているわけではありません。
表面の塗装だけとはいえ、見た目は高級感タップリ。光の当たり方でさまざまな表情を見せるのは金属ならではで、触感もまさに金属です。
実際に手持ちのキーボードに装着して試したところ、かなり重厚なタイピングが味わえました。甲高いタイプ音が抑えられ、打鍵感や音がズッシリとしたものになり、使い慣れたキースイッチの印象も変わります。重量が増すだけに、レスポンスの速さが求められるゲームには向かないといえるでしょう。
キーボードに装着していて気になったのが、キーキャップによってはスイッチのステムを差し込む部分がゆるく、取り付けたあとにグラグラすること。強くタイプすると、その反動でキーキャップが外れてしまうことも。この点はメーカーも認識しており、製品版では仕上げを改良するとしています。製品には調節用器具が付属するとのことで、もし緩くても自分でベストな状態に調節できます。
フルキーボードに対応した115キーモデルの一般販売価格は、チタンブラックが49,800円、サテンゴールドが69,800円と、きわめて高価。早期購入でも、チタンブラックは10%オフの44,820円、サテンゴールドは20%オフの55,840円からとなります。高価なので決して一般向けではありませんが、「キーボードを徹底的に重くしたい」「誰も持っていないキーボードを作りたい」といったキーボードマニア心をくすぐる一品であるのは間違いありません。