Googleは、Chromecastシリーズに代わる新たなストリーミングプレーヤー「Google TV Streamer」を日本でも9月24日に発売する。Googleストアの直販価格は16,000円。家電量販店などでも取り扱う。同社が11年にわたり展開してきた「Chromecast」シリーズは生産終了となる。

  • Google TV Streamer

Googleがこれまで展開してきた「Chromecast」シリーズは11年間で1億台以上の販売を達成。同社は「今こそAIやエンターテイメント、スマートホームという新しい分野に向けて、スマートTVストリーミングデバイスのカテゴリを進化させるときが来た」として、既報の通り新たな「Google TV Streamer」の投入を発表した。

Google TV Streamerはテレビ本体とテレビ台のスキマに置いて使うように設計した4K TV ストリーミングデバイス。映像配信サービスへの対応など現行のGoogle TVの機能を備え、同社のAI「Gemini」を活用して進化したコンテンツ検索も投入。さらにGoogle HomeとMatterのスマートホームハブとしても機能し、テレビ画面から外部カメラの映像を確認したり、照明や温度の調整、ブラインドの開閉といった操作ができるとする。

  • テレビ画面から外部カメラの映像を見たり、各種スマートホーム製品の操作ができる

Chromecastの発表当時(2013年)は、スマートフォンやタブレットから映像配信サービスのコンテンツをテレビにストリーミングして見るといった使い方は一般的ではなく、課題も多かった。2013年発売の初代Chromecast以来、テレビなどのHDMI端子にコンパクトなデバイスを直接差し込んで使うスタイルは変わらないものの、4K対応や音声操作対応など性能面を強化し、2020年からは別体のリモコンを追加するなどデザインや形状も変えながら進化を続けてきた。

  • 2013年発表の「Chromecast」(第1世代)

  • 2015年発表の「Chromecast」(第2世代)。初代からデザインを変えてテレビと接続しやすくし、さらに黒と黄色、赤の3色をカラーバリエーションとしてラインナップ

  • 4Kストリーミング対応でEthernet端子も備えた、2016年発表の「Chromecast Ultra」。Dolby Visionをサポートした最初のデバイスでもある

  • 2018年に登場した「Chromecast」(第3世代)は、前世代よりも15%高速化。スマートスピーカーのNestシリーズと完全統合を果たし、「OK Google」と呼びかけるだけでテレビを操作可能に。Dolby Digital Plusのサポートも追加した

  • 2020年登場の「Chromecast with Google TV (4K)」。最も要望が多かったという音声リモコンを、このデバイスから新たに同梱している。カラーバリエーションも増えた

  • 手ごろな価格帯に抑え、4K非対応とした「Chromecast with Google TV (HD)」(2022年発表)

また一代限りで終了したが、ネットワーク機能を持たない既存のスピーカーにつなぐだけで、さまざまな音楽ストリーミングサービスを使えるようにする「Chromecast Audio」も展開していた。

Chromecastシリーズは生産終了後、在庫がなくなり次第販売を終了するが、サポートポリシーに変更はなく、最新ソフトウェアやセキュリティアップデートは今後も継続して提供する。

  • 2015年発表の「Chromecast Audio」