バイク用品メーカーのサイン・ハウスが、一般家庭でも活躍しそうな家電を7月26日に発売します。それがSPICERRブランドから発売される「ポケッタブル高圧洗浄機 SWU-1」(以下、SWU-1)です。
名前の通り、ポケットにも入るコンパクトサイズの高圧洗浄機で、充電駆動で水栓いらずという手軽さも魅力。とはいえ、コンパクトかつバッテリー式で気になるのは実際使ったときのパワー。そこで、プレス向け発表会にて実際に製品を体験してきました。
ポケットに入る小型サイズ、折りたたみも可
従来型の高圧洗浄機は、本体がリュックサックサイズで持ち運びや収納スペースの確保が少々面倒でした。しかも、コードと専用ホースが届く範囲に電源と水栓がある必要もあるうえ、使用中は電源コードとホースが取り扱いが邪魔になることも。
そこで、ここ数年注目されているのがバッテリー駆動でバケツなどから水を供給できるコー
ドレスの高圧洗浄機です。SWU-1も、この電源と水栓不要の高圧洗浄機ですが、最大の特徴はそのコンパクトさ。折りたたみも可能な本体は、畳めば男性の服のポケットにも入るサイズになります。
実際にSWU-1を利用するときは、付属のノズルを装着するためもう少しサイズは大きくなります。とはいえ、SWU-1は本体装着時のノズル長が8.5cmほど(実測値)と一般的な高圧洗浄機のノズルより短め。
水の供給方法は2タイプあり、ひとつが付属の給水ホースを使った方法。これは、バケツなどにくみ上げた水を専用ホースで吸い上げて利用できます。
もうひとつがペットボトルからの水供給です。これは、付属するペットボトルコネクターを水を入れたペットボトルに装着する方法。この方法だとホースの取り回しが必要ないので、より手軽に高圧洗浄機が利用できます。
ただし、最大出力で利用したところ、2Lのペットボトルが1分ほどで空っぽになってしまいました。「長くしっかり掃除したい場合は給水ホース、狭い範囲をサッと掃除したい場合はペットボトル」など、シチュエーションにあわせて使い分けるとよさそうです。
実際の使い勝手とパワーはどうなのか?
SWU-1はノズルをひねることで水の角度や噴出方法を5段階に変更可能。さらに、本体背面のボタンで水圧を低/中/高から選ぶことができます。つまり15通りの洗浄方法が選べるのです。
ただし、少々残念なのがその操作性。SWU-1は水圧を3段階で切り替えられることは先に説明しましたが、現在どの水圧を選んでいるかは表示しません。このため、噴出時の音などで現在の水圧を推定する必要があります。また、水圧設定ボタンが本体背面にあるので「右手で水の噴出ボタンを押しながら、左手で水圧調整をする」と、ちょっと操作が複雑に感じます。
コンパクトかつ充電式だと気になるのが水圧のレベルでしょう。スペック上では水圧「強」で1MPa、「弱」で0.5MPa。パワフルな家庭用大型高圧洗浄機だと最大水圧が10MPaあるものも少なくないので、そこまで強い水圧ではありません。とはいえ、挟角(0度)で噴射した水に手を当てると意外と強力。
苔(カビ?)に覆われた庭石に水を当てたところ、一度に落ちる汚れの範囲は狭いものの意外なほどしっかり汚れが落ちます。動作音も約70dB前後と、掃除機よりやや静かなレベルでした。
ちなみに、サイン・ハウスはバイク用品メーカーだけに、SWU-1はもともと「バイクの洗浄」を考えて開発されています。このため、バイク洗浄用のシャンプーなどが散布できる洗浄タンクキットも同梱されており、洗剤を使った掃除がしたい場合にも活用できます。
コンパクトで電源・水栓が必要ないほか、バケツからもペットボトルからも給水が可能、さらに洗剤も利用出来てメーカー希望小売価格が12,980円というのは、なかなかリーズナブルだと感じます。
高圧洗浄機は便利な家電ですが、電源や水栓に接続したりと準備が少々面倒。大掃除の時しか出番がないという家庭も多いのではないでしょうか? SWU-1なら充電さえしておけば手軽に利用できるので、浴室やベランダ掃除などで一年中活躍してくれそうです。