円ドルの為替レートは相変わらず先が見えない状態だが、日本マイクロソフトは一部のSurface製品およびアクセサリーを値上げすると発表した。特に理由は説明していないものの、為替レートが大きく影響しているのだろう。

公式ブログのリンク先にPDFが掲載されているので、本稿執筆時点のMicrosoft Store価格と比較してみた。なお、すべて税込み価格である。

  • Surfaceシリーズの価格比

2024年8月1日から価格改正となるSurface Laptop Studio 2、Surface Laptop Go 3は上図のとおり数万円の値上げが行われる予定だ。

2012年6月に登場したSurface RT時代の円ドルレートは1ドル79円と円高のため、安価に購入したことを記憶しているが、その後もSurface Proなどを購入してきた筆者としては、悪夢のようである。

もちろん本件で日本マイクロソフトを非難するつもりはなく、グローバルの経済状況を反映した結果と推察するが、ニュースが毎日のように報道する円安状況を改めて突きつけられた気分だ。

  • 手前右がSurface Laptop Studio 2

私事で恐縮だが、そろそろ人生終盤のPCを購入したいと考えている。しかし、現在4Kディスプレイ×2、FHDディスプレイ×2構成のデスクトップPCから、Surface LaptopなどのノートPC環境への移行は受け先として物足りない。Surface Dock 2を用意しても4Kディスプレイ×2しかサポートしていないので選外となる。

視力の関係から、Surface Proの上位モデルとBluetooth経由のキーボードを組み合わせようかとも考えたが、ステレオミキサーの事情も相まって既存環境を残すことが望ましい状況だ。

  • Surface Laptop Go 3

振り返ると、この12年間は外部デバイスとしてSurfaceシリーズのみ購入してきたが、NPU(Neural Processing Unit)搭載の新Surfaceも踏まえて、選択肢から外す時期が訪れたのだろうか。元Microsoft EVPのPanos Panay氏がAmazonに移籍し、後釜に座った同社CVP, SurfaceのBrett Ostrum氏の存在感も希薄で、Surfaceシリーズの方向性が見えてこない。

  • Microsoft CVP, SurfaceのBrett Ostrum氏

それでもIntel/AMD製CPUを搭載し、諸条件を満たすSurface Proが登場すれば筆者は購入するだろう。自宅で作業することを踏まえればSurface Laptopシリーズの方が頼りになるものの、Windows 11のシステム要件を満たさないデスクトップPCと、Surface Proを併用するのが効率的だ。

日本語入力の一点において、長年培ったWindows環境は捨てがたく、タブレット+キーボードでは代替できない。Microsoftの次なる挑戦と日本マイクロソフトの安価な価格改定を期待する。