ベンチマーク結果

ということで実際にSteel NomadとSteel Nomad Lightを動かしてみた。ただこれ単体で動かしても判りにくいので、既存の3DMark系ベンチマークも同時に行ってみた。今回のテスト環境は表1の通りで、

  • Ryzen 7 7800X3D+X670(ASUS Prime X670E PRO-WIFI)
  • Core i9-13900K+Z690(ASUS Prime Z690-A)

という2つのCPU環境と

  • Radeon RX 6600(ASRoCK RadeonRX 6600 Challenger D 8GB)
  • GeForce RTX 3060(ZOTAC GAMING GeForce RTX 3060 Twin Edge OC)

の2種類のGPUを順列組み合わせで実施してみた。まぁ性能比較そのものが目的ではないので、傾向だけ判れば良いかという判断である。

■表1
CPU Ryzen 7 7800X3D Core i9-13900K
M/B ASUS Prime X670E PRO-WIFI ASUS Prime Z690-A
BIOS Version 2613 Version 3501
Memory DDR5-5200 CL44 32GB×2 (Corsair CMK64G5M2B5200Z40)
Video ASRoCK RadeonRX 6600 Challenger D 8GB
AMD Software Adrenalin Edition 24.5.1
ZOTAC GAMING GeForce RTX 3060 Twin Edge OC
GeForce Driver 552.44 DCH WHQL
Storage Seagate FireCuda 520 512GB(M.2/PCIe 4.0 x4) (Boot)
WD WD20EARS 2TB(SATA 3.0)(Data)
OS Windows 11 Pro 日本語版 23H2 Build 1000.22700.1003.0

まずグラフ1が3DMark Scoreをまとめたものである。NightRaidで差が出るのは主にCPU性能であるが、それ以外はRadeon RX 6600とGeForce RTX 3060の素の性能差というべきか。まぁローエンドのGPUだからこんなもんだろう。肝心のSteel Nomadであるが、Steel Nomadそのものは激重というか、Ray Tracingを使っていないのにSpeed Wayよりもスコアが悪い。理由の一つは解像度が4Kだから、という事もあるだろう。逆にSteel Nomad Lightの方はいきなりスコアが跳ね上がっているのが判る。こちらは解像度が2.5Kに落とされている他にも色々違いがある(説明には"removing or reducing the most demanding graphical techniques used in Steel Nomad."とあるが、具体的にどんなテクニックを省いたのかに関しての説明はない)関係で、軽めとは言えないもののかなり負荷が減った事は間違いない。

  • グラフ1

グラフ2はGraphics Testの結果をまとめたものだ。NightRaidでの性能差が無くなった以外はおおむね同じ傾向だが、このGraphics Testは基本フレームレートに係数を掛けてるだけであり、Steel NomadとSteel Nomad Lightはどちらも係数は100倍である。要するにフレームレートの差が4倍位ある、ということになる。

  • グラフ2

グラフ3が実際のフレームレートである。Steel Nomadは明らかにSpeed Wayよりも重い。FireStrike UltraのTest 2と同程度以上の激重である。一方Steel Nomad LightはTimeSpyよりも軽く、FireStrikeよりも重い程度。もう最近FireStrikeは負荷が軽すぎてあまり比較に使えない(DX12未対応なのも痛い)ので、その意味では軽めのテストの基準としては手頃かもしれない。ただPhoto01にもあるが、Ray Tracingを使わない、やや重めのゲームが存在しないのが比較基準としてはちょっと使いにくいところである。

  • グラフ1

ということで

今後はFireStrikeとかNight Raid、TimeSpyは引退させて、Steel NomadやSolar Bay、Speed Wayあたりをメインにするのが良いかもしれない(Port Royalはちょっと微妙)。ただ、Steel NomadとSteel Nomad Lightの間を埋める何かが早急に欲しいところではある。