富士フイルムは5月16日、Xマウント搭載ミラーレスカメラの新製品「FUJIFILM X-T50」を発表した。小型軽量ボディを維持しつつ、4020万画素の最新イメージセンサーを搭載して画質を向上。AI技術を用いた被写体検出AFを搭載し、動物や自動車、飛行機などにピントを合わせられるようにした。Xシリーズの特徴であるフィルムシミュレーションのモードを簡単に切り替えられるフィルムシミュレーションダイヤルも初めて搭載した。最大7段分補正のボディ内手ブレ補正機構も備える。本体デザインも一新し、グリップを大型化してホールド性を高めた。
ラインナップは、ボディ単体モデルと、標準ズームレンズ「XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ」が付属するレンズキットの2種類。価格はオープン。カラバリはシルバーとブラックの2色。発売は2024年6月の予定。
2019年3月発売の「X-T30」の後継モデル。おもな改良点は以下の通り。
- Xシリーズ第5世代の裏面照射型「X-Trans CMOS 5 HR」センサー(約4020万画素)と画像処理エンジン「X-Processor 5」を搭載。画像を1.4倍と2倍に拡大して撮影できるデジタルテレコン機能を搭載
- 5軸・最大7.0段分の補正が可能なボディ内手ブレ補正機能を搭載
- ディープラーニング技術を用いて開発したAIによる被写体検出AFを搭載。動物・鳥・車・バイク・自転車・飛行機・電車・昆虫・ドローンを検出可能に。AF予測アルゴリズムも従来機から進化
- 左肩に、新たにフィルムシミュレーションダイヤルを搭載。フィルムシミュレーションは「REALA ACE」など全20種類に
- 丸みを帯びたラウンド形状のデザインを採用。グリップ形状も大型化し、ホールド性能を向上
- ボディ内にフラッシュを内蔵
- 本体サイズは123.8×84×48.8mm、重さは438g(バッテリー、 メモリーカード含む)
撮像素子や画像処理エンジンは上位モデル「X-T5」と同じになったことから、画質の違いを気にすることなく、背面液晶やEVFなどの装備を重視するか、機動性を重視するかで機種選びができるようになった。フィルムシミュレーションダイヤルの搭載はX-T50だけのメリットで、さまざまな仕上がりを手早く切り替えて撮影したいと考える人には魅力的な1台となる。