米Metaは3月19日(現地時間)、コミュニケーションサービス「Threads」でトレンド機能「Trending Now」(トレンド中)の提供を開始した。米国(英語)ユーザーからロールアウトし、他の国や言語にも順次拡大していく。また、同日にFediForumカンファレンスにおいて、Instagramのピーター・コトル氏が、ActivityPubを通じてThreadsユーザーがフェディバース(Fediverse)に参加する機能のデモを披露した。

「Trending Now」機能は、Threads上で関心を集めているトピックや話題を表示する機能である。検索タブの検索ボックスの下、および「For You」フィードの間に配置される。X(旧Twitter)でトレンド機能は、最新の社会動向や関心事をすばやくキャッチできるツールになっており、マーケティング目的でXを利用する企業にとっても、商品やサービスの「トレンド入り」が大きな注目を集める機会となっている。そのような背景から、Threadsでもトレンド機能の導入が望まれていた。

「Trending Now」は、AIを活用してユーザーの関心が高いトピックを選定し、その結果をコンテンツの専門家がレビューするというプロセスを経ている。Metaはこの機能が同社の安全基準に準拠することに重きを置いており、現時点ではトップ5のトピックが表示されるシンプルな機能にとどめられている。

ActivityPub対応は昨年12月にアルファテストが始まったばかりで、その機能デモが一般に公開されるのは今回が初めてである。

Threadsからフェディバースへ参加するには、アプリのアカウント設定で「Fediverse sharing」をオンにする。フェディバースにおいてThreadsは、接続する複数のプラットフォームの1つになり、Threads独自のネットワークとは異なるため、機能を有効化する前にフェディバースについての説明や注意事項が表示される。現在のところ、フェディバースでの投稿共有では「いいね!」が機能するのみで、返信は表示されない。また、Threadsで投稿を削除しても、MastodonなどActivityPubを通じてリンクする他のプラットフォームでは削除されない可能性がある。Threadsの利用体験を維持しつつ、フェディバース共有でユーザーが混乱するのを避ける実装が重要であると考えており、プロジェクトを指揮するアダム・モッセーリ氏は、フェディバース対応の実現にはアルファテスト開始から1年程度かかると見込んでいる。