米Microsoftは3月15日(現地時間)、永続的ライセンスのOfficeの新バージョン「Office 2024」(個人向け)と「Office LTSC 2024」(法人向け)を今年後半に発売すると発表した。これらにはWindows版とMac版の両方が提供される予定で、Office LTSC 2024はWindows 10に対応する(ArmデバイスではWindows 11が必要)。4月にはOffice LTSC 2024の商用プレビューが開始される予定である。
Microsoftはクラウドファーストの方針に沿って、OfficeツールをクラウドベースのMicrosoft 365にて提供するようになったが、インターネットに接続できない製造現場や機能アップデートを長期間適用できないデバイスなど、Microsoft 365を活かせないケース向けにオンプレミス版のOfficeも引き続き提供している。オンプレミス版は、Office 2016(2015年9月発売)、Office 2019(2018年9月発売)、Office 2021(2021年10月発売)と、3年ごとに新バージョンへの更新が行われており、Office 2021から3年が経過する今年、Office 2024が登場する。
個人向けのOffice 2024は、価格を据え置いてリリースされる予定で、リリースから5年間サポートされる。新機能については、一般発売前に詳細を公表する。
Office LTSC 2024は、固定ライフサイクルポリシーの下で5年間サポートされる。オンプレミス版の規模は縮小しており、今後もオンプレミス版のサポートを継続していくために、リリース時にOffice LTSC Professional Plus、Office LTSC Standard、Office LTSC Embeddedおよび各個別アプリの価格を最大10%値上げする。
従来の永続ライセンス版と同じように、既存の永続ライセンス版の機能をベースに、様々な新機能、パフォーマンス・セキュリティ・アクセシビリティの向上が追加される。Microsoft 365で各アプリに追加された新機能も含むが、リアルタイム・コラボレーション、Word/Excel/PowerPointのAIを用いた自動化、クラウドベースのセキュリティやコンプライアンス機能など、Microsoft 365のクラウドベースの機能は利用できない。また、2026年10月にサポートが終了する簡易DTPアプリケーション「Microsoft Publisher」や、別途ダウンロードできる「Microsoft Teams」は含まれない。