アイコンにタグを付けて整理する - iPhoneユーザーのためのMacのトリセツ

本連載の前回記事では、Macを使っていくうちにファイルがどんどん増えていく、そこでフォルダの階層構造を作って分類し整理する、という方法を紹介しました。今回は別の整理方法を紹介します。

iPhoneユーザーの方の多くは、SNSのX（旧Twitter）やInstagramなどでハッシュタグを活用しているのではないでしょうか。それと似た方法です。

念のためSNSのハッシュタグをおさらい

ご存じの方も多いと思いますが、念のためSNSのハッシュタグについて紹介しておきます。

私はプロ野球観戦が好きなので、Xで「#NPB」というハッシュタグをときどき見ています。「NPB」は日本野球機構の頭文字をとった言葉で、その先頭に「#」を付けてハッシュタグとして広く用いられています。Xでポスト（投稿）する際、文中に「#NPB」というハッシュタグを含めておくと、閲覧する人がこのタグを見かけてクリックやタップをしたとき、あるいはこのタグで検索したときに、このタグが含まれるポストをまとめて見ることができます。

• Xで「#NPB」を検索すると、このハッシュタグが付いたポストが集められます

これと同様に、Macの中のファイルやフォルダにタグを付け、必要なときに同じタグの項目を集めて表示することができます。

ファイルやフォルダのタグはこのように使う

Finderウインドウを開くと、左側のサイドバーに「レッド」から「パープル」までのタグが表示されています。

• サイドバーで囲みを付けたのが、あらかじめ用意されているタグです

例えば新製品プロジェクトにレッドのタグを使うというように自分で決めます。ファイルやフォルダの保存場所はどこでもかまいません。新製品プロジェクトに関連するファイルやフォルダのアイコンをクリックして選択します。ウインドウ上部にあるタグのツールから、タグを付けていきます。

• アイコンを選択し、タグのツールをクリックして「レッド」をクリックします

• 「レッド」のタグが選択された状態になります。returnキーを押して確定します

• 選択していたアイコンに、レッドのタグが付きました

このようにして関連するファイルやフォルダにレッドのタグを付けます。その後、サイドバーの「レッド」をクリックすると、実際の保存場所とは関係なく、このタグが付いた項目が集められます。

• サイドバーの「レッド」をクリックすると、このタグが付いた項目が集められます

タグの名称を変える

これで用は足りるのですが、タグの名前が「レッド」のままでは使いづらいかもしれません。用途に合うようにタグの名称を変更するとよいでしょう。

本記事では、副ボタンでクリックする操作で変更することにします。副ボタンのクリックとは、controlキーを押しながらクリック、ボタンが2つあるマウスを使っている場合には右ボタンのクリック、ノートタイプのMacの初期設定ではトラックパッドを2本指でクリックする操作です。

• サイドバーのタグを副ボタンでクリックし、「”レッド”を名称変更」を選択します。この後、名称の「レッド」の文字列が選択された状態になるので、新しい名前を入力し、returnキーを押して確定します

複数のタグを付けられる

赤色を新製品プロジェクト、黄色を経理関連のタグとして使っているとします。新製品に関係のある請求書は、どちらにも該当します。このような場合には、1つのアイコンに両方のタグを付けることができます。

• すでに赤色のタグが付いているアイコンに、黄色のタグも付けようとしています

• 赤色と黄色の両方のタグが付きました

• サイドバーで赤色のタグをクリックしたときも……

• 黄色のタグをクリックしたときも、請求書のアイコンが表示されます

タグの追加や削除もできる

新しいタグを作ったり、不要なタグを削除したりすることもできます。その方法は、以下の通りです。

• タグを付けたいアイコンをクリックして選択し、タグのツールをクリックします。新しいタグにしたい言葉を入力し、丸い色をクリックして選択してから、「新規タグ”（タグ名）”を作成」をクリックします

• 新たに作ったタグが選択された状態になっているので、returnキーを押して確定します

• タグを削除するには、サイドバーのタグを副ボタンでクリックし、「タグ”（タグ名）”を削除…」を選択します。この後、確認のダイアログが表示されたら「タグを削除」をクリックします

タグを削除すると、ファイルやフォルダに対するこのタグの割り当てはなくなりますが、ファイルやフォルダ自体ががなくなってしまうことはありません。