写真はスマートフォンで撮ることが当たり前の時代、気軽に撮れるぶん枚数は増える一方です。しかし内蔵ストレージは有限ですから、調子に乗って撮りまくればやがて空き容量が不足します。そうなると、大量の写真はどこかへ移動/バックアップするしかありません。
iPhoneの場合、パソコンに頼らず大量の写真を移動/バックアップするとなると、転送先候補として最初に浮上するのは「iCloud写真」などのクラウドサービスです。サービスによっては容量に応じた費用/サブスクリプション契約が必要になりますが、Googleフォトのように一定の容量までは無料のものも存在します。通信費を考慮するとWi-Fi環境は必須となるものの、物理的な制約を受けないことが強みです。
もうひとつの選択肢は「USBメモリ」です。物理メディアに保存するため、大切なデータを手もとに置いておけるという安心感はクラウドサービスにはないものです。容量は自由に増やせるうえ転送速度にも優れ、内容物はiOSに標準装備のファイルアプリで自由にアクセスできます。USB-Cを採用するiPhone 15シリーズの場合、USBハブとSDカードを用意しても、同等の効果が得られます。
クラウドサービスと物理メディアのどちらが写真の長期保管先として適しているかは、一長一短があるため判断が難しい問題です。クラウドサービスはデータ保管を他者に委ねるうえ、突然の値上げやサービス終了など不確定要素を含みます。一方の物理メディアも、紛失したり誤消去したりというリスクをはらんでいます。
ただし、iPhoneで撮影した写真は複製の制限がありませんから、ふだんはクラウドサービスにバックアップしておき、iPhoneの内蔵ストレージが厳しくなってきた頃合いで物理メディアへ移動する、といった"合せ技"も使えます。一度失われたら復元が難しいデータなだけに、二重、三重の備えをしてもいいのでは?