米Microsoftは12月19日(現地時間)、12月のセキュリティ更新プログラムを適用した後に一部の環境でWi-Fiに接続できなくなる問題を明らかにした。

12月12日に12月の月例更新プログラムが公開されてから、SNSやMicrosoft Communityで一部のWindows 11デバイスのWi-Fiアダプターでネットワークに接続できなくなる問題が報告され、ユーザーの間で802.11rネットワークに関わる問題の可能性が指摘されていた。Microsoftによると、12月4日にリリースしたプレビュー更新プログラム「KB5032288」と、12月の月例更新プログラムの「KB5033375」の適用でWi-Fi接続に不具合が起こる可能性が確認され、それらは802.1x認証を使用した企業や教育機関、または公共のWi-Fiネットワークへの接続で発生しており、ホームネットワークでは発生しない可能性が高いとのこと。影響を受けるプラットフォームは、Windows 11バージョン23H2とWindows 11バージョン22H2で、サーバー製品では発生していない。

Microsoftはこの問題に対して、KIR(Known Issue Rollback:不具合が発生している機能に絞り込んでロールバック)による対処を開始しており、組織で集中管理されていない一般的なデバイスであれば、ロールバックが24時間以内に自動で適用される。デバイスの再起動で適用される可能性があるので、より早く問題を解決したい場合は再起動を試してみよう。

Microsoftはまた、12月4日に明らかにしたプリンター名が書き換えられる問題について、16日に修正プログラムの提供を開始した。この問題では、Windows 11、Windows 10、Windows Serverで、プリンターの製造元や機種に関係なくプリンター名がHP製に書き換えられ、HPのプリンター用ユーティリティソフト「HP Smart」が自動的にインストールされる場合がある。修正プログラムのKB5034510は、以前のプリンター情報とアイコンを復元し、書き換えられたHP製プリンターの情報とアプリケーションの関連付け削除する。また、HP製プリンターが使用されていない環境で2023年11月25日以降にインストールされたHP Smartをアンインストールする。