WEBで、アプリでときどき見かける「Apple Pay」ボタン。文字どおり、オンラインショッピングや各種支払にApple Payを使うためのボタンで、タップすると決済方法を選択するための画面に遷移します。決済方法は人それぞれ、Walletアプリに登録されたものを指定できます。

そのとき、支払いを受け付けるECサイト側には、Apple Payに対応するだけではなく、多くの種類がある決済方法(カード/電子マネー)および決済ネットワークへの対応が求められます。支払うユーザ側とそれを受け付ける店舗側両方が対応する決済方法でなければ、支払うことはできません。

たとえば、ユーザ側が「ABC」という電子マネーをWalletアプリに登録しているとします。WEBページに表示されている「Apple Pay」ボタンをタップして「ABC」で支払おうとしても、ECサイト側が「ABC」に対応していなければ先へ進むことはできず、支払いは失敗します。

つまり、ECサイトにApple Payボタンがあるからといって、必ずしも自分が利用している決済方法で支払えるわけではありません。プリペイド方式の電子マネーを利用できない、利用できるが種類は少ない、というECサイトも少なからず存在します。

ところで、ECサイトでApple Payを導入するときには、Apple DeveloperサイトでマーチャントIDを取得する必要があります。さらに、さまざまな決済方法に対応すべく決済代行会社と契約することも多く、どのような契約を結ぶかによって利用できる決済方法も変わってきます。ユーザ側は1種類の電子マネーですべてを済ませようとはせず、交通系ICカードなど異なる決済方法を用意するほうが現実的かもしれません。

  • ECサイトに「Apple Pay」ボタンがあっても、どんな電子マネーでも使えるわけではありません