米Microsoftは11月15日(現地時間)、Bing ChatおよびBing Chat Enterpriseの名称を「Copilot」に変更し、Copilot専用のWebサイトの提供も開始した。また、OpenAIのカスタムAIチャットボット作成機能「GPTs」をCopilotでサポートすることを明らかにした。

Microsoftは2月に、新しいBing検索エンジンの一機能として、OpenAIの技術を採用したAIチャット「Bing Chat」を発表し、同社の製品やサービスに生成AIをとり入れていく戦略を開始した。当初Copilot(副操縦士)は、AIが情報収集やタスク処理を支援するコンセプトを表す言葉だったが、Microsoft 365 Copilot、Copilot in Windows、Microsoft Security Copilotなど、その後の製品では製品名として「Copilot」という名称が採用されてきた。

Microsoftのブログ投稿によると、同社はCopilotを「(Microsoftの)全ての表層で動作するエクスペリエンス」と位置付けている。Web、PC、職場でのユーザーのコンテキストを理解し、仕事や日常生活のさまざまな場面で必要に応じて適切なスキルを提供することを意味する。Bing Chatを「Copilot」に名称変更することは、AIを利用した体験をCopilotで示すブランディング「One copilot experience」に沿ったものである。

新設されたCopilot専用サイトのURLはhttps://copilot.microsoft.comだ。Bing.comでも引き続きAIチャット機能としてCopilotが提供され、Bingでは検索をAIチャットボットがサポートするBing独自の体験を利用できる。

GPTsは、11月6日にOpenAIが開発者カンファレンス「OpenAI DevDay」で発表し、ChatGPTで提供を開始した新機能だ。ユーザーがカスタムAIチャットボットを構築できる。例えば、塾の先生が子供に算数を教えるチャットボットを作ったり、企業がテックサポートのチャットボットを用意するといったことが可能になる。プラグイン機能でも同様のカスタマイズが可能だが、GPTsでは対話AIとのやり取りを通じてコーディングのスキルや知識を持たない人でも構築できる。Copilotでも、特定のタスク用にカスタマイズされたCopilotを簡単に作成できるようになる。