LGからwebOS搭載のスマートディスプレイ「LG SMART Monitor」第2弾として、27型/31.5型のフルHDモデルが登場し、9月29日から応援購入サイト「Makuake」で販売がスタートしました。PCがなくても、ディスプレイ単体でブラウジングや動画視聴などを行える製品です。

11月5日の終了日まで残り15日ながら、現在2300万円以上を集め“成功”ステータスになっている本プロジェクト。今回Makuake本社で開催されたメディア向けのタッチ&トライでその実機を見てきました。

一見して画面が美しかった第1弾の4Kモデルと比べると、フルHD画質の第2弾モデルはさすがに精細感は落ちますが、かといって表示が荒いわけではなく、HDR10もサポート。「この安さで普段使いできる画質なら十分」と判断する人も多いと思います。

  • PCディスプレイとスマートテレビの間のような製品、LG SMART Monitorシリーズ。第2弾でフルHD/IPSモデルが登場した

フルHDになって手頃な価格に。27型サイズが新登場

LG Smart Monitorシリーズは、PCディスプレイ本体にwebOSを搭載したディスプレイです。“PCモニターとスマートテレビの間”を狙った製品で、地上波チューナーは非搭載ながら、VODアプリやブラウザアプリなどがプリインストールされており、単体で動画配信サービスやブラウジングの利用が可能となっています。

第1弾の4Kモデルは、3,840×2,160ドットの高解像度なVAパネルを採用した31.5型画面でした。今回、第2弾として販売されたのはフルHD(1,920×1,080ドット)解像度の31.5型モデル「32SR50F-W」および、27型モデル「27SR50F-W」です。

10月20日時点での早割価格は、31.5型モデルが34,900円から、27型モデルが31,500円から。いずれも一般発売時の想定価格はそれぞれ47,560円前後、42,000円前後なので、Makuake価格は1万円前後安くなっており、個人的には4Kモデル(Makuake早割価格)比で半額近くまで安くなった価格にグッときました。

  • 31.5型モデル「32SR50F-W」。パネルはハーフグレアのIPS

  • 27型モデル「27SR50F-W」。パネルはアンチグレアのIPS

  • 27型モデルは3辺狭額ベゼル。31.5型モデルは4辺のベゼルがやや太め

4Kモデルとどこが変わった? 同じ部分は?

第1弾の4Kモデルとの主な違いは下記。

  • IPSパネル搭載(4KモデルはVAパネル)
  • 31.5型モデルがハーフグレア画面(4Kモデルはアンチグレア)
  • フルHD解像度
  • webOS 23を搭載(4Kモデルは22)
  • USB Type-Cポート非搭載(4Kモデルでは搭載)
  • 価格が安い(4KモデルはMakuake早割価格で65,000円前後)

一方、4Kモデルと同じ部分は主に下記のポイントです。

  • 全体をホワイトで統一
  • リモコン操作
  • eARC対応のHDMI入力
  • 5W+5Wのスピーカー

実際に製品を触ってみたところ、音声操作対応リモコンによるwebOSのさくさくした動作は4Kとほぼ同じ。4Kモデルの途中ロットからリモコンに搭載されたという「入力切り替えボタン」も便利でした。

また、webOS 23を搭載したことで、Google ドキュメント(GmailやGoogle スプレッドシートなど)のアプリが標準で搭載されたことも注目したい点。自分のアカウントでログインすることで、紐づいたデータを閲覧できる点も仕事利用に役立ちそうです(基本は閲覧専用。Gmailは、やや入力にタイムラグがあるものの返信なども可能だそうです)。

  • 左が27型モデル、右が31.5型モデル。部屋に置いたときのサイズ感はかなり違いそうだ

  • Googleなどのアプリをまとめたホームオフィス画面。webOS 23からの新機能となる

USB Type-Cが省かれたのは残念でしたが、eARC対応HDMIポートは引き続き搭載。好みのサウンドバーと組み合わせられる点はうれしい限りです。また、外装のホワイトはスタンドや電源ケーブルまで含め、はっきりとした白色となっており、黒やシルバーが多いディスプレイ製品の中で、部屋を明るくするよい選択肢になりそうです。スタンド形状はより省スペースになり、周辺機器が置けるようになりました(モニターアームは別売で用意されます)。

  • 省スペースになったスタンド。4Kモデルでは弧状の大型スタンドだった

  • 平たい形なのでキーボードなどの周辺機器を置ける。インテリアにも馴染みそうだ

  • 背面のインタフェース。上から順にUSB 2.0 Type-A×2、HDMI入力、ARC/eARC対応HDMI入力、電源用ポート

  • スタンドにはケーブルを通す穴が空いている

  • 付属リモコン。右上に配置されているのが「入力切り替えボタン」

  • アプリはYouTube、TVer、Netflix、Disney+、Prime Video、Apple TV+、DAZN、FIFA、Twitch、TikTokなど、600以上を揃えているとのこと

今後は2Kやウルトラワイドも? 活動レポートに注目

4Kモデルから「より買いやすく使いやすいモデル」を目指したという今回のフルHDモデル。大画面の31.5型はハーフグレアで主に映像視聴、小型でデスクに置きやすい27型はアンチグレア画面で仕事と遊び両方に適する、というラインナップで展開します。

想定ユーザーは20代~30代の一人暮らし世帯で、「PCディスプレイを使わない層が、ディスプレイを身近に感じるきっかけにしたい」とのこと。この狙いは当たったようで、4Kモデルは最新ガジェットへの意識が高い40代~60代の男性が多く購入したものの、今回の新製品では10代や女性の購入比率が高まっているとの話でした。

Makuake販売ページの活動レポートでは、今後のLG SMART Monitorに求めるスペックや機能について、ユーザーから意見を募っています。これを見ると、今後は2K解像度のモデルやウルトラワイドのモデルも出てくる可能性がありそうで、これからのシリーズ展開が楽しみです。

32SR50F-W/27SR50F-Wの主な仕様

  32SR50F-W 27SR50F-W
画面サイズ 31.5型(1,920×1,080ドット) 27型(1,920×1,080ドット)
通信 Bluetooth、Wi-Fi、Miracast、AirPlay
搭載ポート USB 2.0 Type-A×2、HDMI入力×2(1基はARC/eARC対応)
スピーカー 5W+5W
本体サイズ 732×521×210mm 612×451×210mm
重さ 6.6kg 5.6kg
VESAマウント規格 100×100