ドワンゴは7月24日、「ゆっくり茶番劇」商標に対して請求していた無効審判について、7月12日付けで「無効審決が下された」との通知を特許庁から受領したことを報告した。

  • 「ゆっくり茶番劇」商標登録問題がやっと終焉へ - ネット「ニコニコの必要性を再認識した事件」「良い事例」

    「ゆっくり茶番劇」商標登録問題は、やっと終焉を迎えるようだ

今回の騒動の発端は、「上海アリス幻樂団」や「ゆっくり」の生みの親ではない、あくまで第三者であるYoutuber・柚葉さんが、「ゆっくり茶番劇」の商標登録を行ったことに始まる。第三者が商標登録できてしまったことも議論になったが、当時、商標自体は2022年2月24日に登録したうえで、本人が取得を公表した時期が異議申し立て期間が過ぎた2022年5月15日だったこと、加えて、この単語を利用する動画投稿者に対して使用料の要求をはじめたことが、さらに世間を騒がせていた。

これに対してドワンゴは、「『ゆっくり茶番劇』商標権の放棄交渉」や、独占防止を目的とした「商標登録出願」など4つのアクションを進めてきた。2022年6月1日には、柚葉さんが所属していた団体の公式Twitterから、商標権抹消申請書が受理、登録されたことが発表され、同6月8日に商標の権利が抹消。また同日、ドワンゴは「ゆっくり実況」「ゆっくり解説」「ゆっくり劇場」の3つの文字列について、「商標登録ができないことを確認するために商標登録を出願」し、2023年2月13日、特許庁はこれを拒絶(これらの文字は商標として登録すべきではないと判断)した。

そして今回の無効審判は、ドワンゴが進めてきたアクションの1つ。すでに「ゆっくり茶番劇」の商標登録は放棄による抹消となっているが、登録日から抹消日までの間は商標権が発生していた。この無効審決は、過去にさかのぼり「はじめからなかったこと」にして、当該商標権を打ち消すものとなる。

今後、一定期間内に審決取消訴訟が提起されなければ、「ゆっくり茶番劇」の登録を無効とすべきと判断した無効審決が確定することになるそうだ。「無効審決の確定をもって、『ゆっくり茶番劇』にまつわる商標権についての問題がすべて解決することになる」としている。ドワンゴは「当該騒動が発生してからおよそ1年半という長い時間がかかってしまいましたが、法律事務所の方々や特許庁の方々、報道の方々、そしてなにより、温かい応援をくださったニコニコユーザー・インターネット住民のみなさまに、篤くお礼申し上げます」とコメントしている。

ネット上では「これで、柚葉が『ゆっくり茶番劇』の著作権を獲得していたわずかな期間自体も法律上は無かったことになる」「ナイス。きな臭い商標ビジネスから見事に守り抜いたね」「法が正しく行使されれば『当たり前とは何か』を明確に定義することの意義が増すので、そういう意味でも良い事例」「やっぱり日本のネットにはニコニコが必要だって再認識した事件だったね」「取り消しじゃなくて無効なんだ。まぁ流石におかしい話だから当たり前か」「こんなに時間かかっちゃうもんなのね。対応した社員さんはお疲れ様ですわ」などの声が寄せられた。