Apple独自の写真フォーマット「Live Photos(ライブフォト)」は、基本的には静止画ながら動きもある写真を撮影できます。静止画とともにシャッターを切る前後1.5秒の映像と音声が記録され、表示したときにあわせて再生するというしくみですが、ユニークな使い方もサポートされています。
そのユニークな使いかたとは、表示効果(エフェクト)を変更できることです。初期設定では、記録された動画を1回だけ再生する「Live」が適用されますが、動画を繰り返し再生する「ループ」、動画を再生し終えると逆再生し最初に戻る「バウンス」、光の軌跡がわかる「長時間露光」、動画を再生しない「オフ」を選択できます。
表示効果を変更するには、写真アプリで対象のLive Photosを開き、画面左上に表示される「LIVE」をタップ、ループやバウンスといった項目を選択します。
そのとき、被写体がぐっとズームアップされるような印象を受けますが、気のせいではありません。実際、被写体の上下左右の空間は狭くなり、四辺が少し切り取られたかのような表示に変わります。
ズームアップされたように感じる理由は、動画から抜き出した静止画を表示用の写真(キー写真)とするからです。Live Photos撮影時の静止画と動画には解像度とアスペクト比に違いがあり、それがエフェクト変更後の画面に反映されているのです。
つまり、エフェクト変更時のズームアップは「Live Photosの仕様」です。タネを明かせば、なんだという話ですが、静止画と動画の見えかたが少し違うことを意識して撮影すれば、Live Photosをもっとうまく活用できるかもしれませんよ?