LINEの「複数人トーク」とは? 現在は廃止された?

LINEの「複数人トーク」は、グループを作らずに複数の友だちとメッセージをやり取りできる機能です。しかし、2021年9月のアップデート(バージョン 10.17.0)によって「複数人トーク」は「グループトーク」に機能統合されました。それ以前に作成済みの複数人トークは現在も利用できますが、複数人トークの新規作成はできないため、事実上の廃止とも言えるでしょう。

  • LINEの複数人トーク、トークリストでの表示
  • LINEの複数人トーク(トークルーム)
  • 過去に作成された複数人トークは現在も利用可能ですが、新しい複数人トークを作ることはできません。(左)トークリストにおける既存の複数人トークの表示。(右)既存の複数人トーク(トークルーム)

LINEで「複数人トーク」を作成する方法、廃止後はどうなった?

かつては、トークルームを作成する際に複数の友だちを選択すると、複数人トークを開始できました。しかし、複数人トークがグループトークに機能統合された現在、従来と同じ方法で複数人トークの作成を試みるとどうなるでしょうか? 実際に検証してみました。

  • LINEで「複数人トーク」を作成する方法-1

    【1】LINEの「トーク」タブを開いて、画面右上の新規作成ボタン(吹き出しのアイコン)をタップします

  • LINEで「複数人トーク」を作成する方法-2

    【2】トークルームの作成画面が開いたら、「トーク」をタップします

  • LINEで「複数人トーク」を作成する方法-3

    【3】複数の友だちを選択して「次へ」をタップします

  • LINEで「複数人トーク」を作成する方法-4

    【4】複数人トークは作成されず、グループの作成画面が表示されます

現在はこのように複数人トークを新たに作成できず、グループトークを利用するしかありません。また、1対1のトークルームに別の友だちを招待しても、同じようにグループ作成画面に誘導されます。グループの作成方法は下記の関連記事で詳しく解説しています。

【関連記事】
LINEグループを作成する方法(作り方)

既存の「複数人トーク」から退会(退出)する方法

現在は複数人トークの新規作成はできませんが、かつて作成した既存の複数人トークは利用を継続できます。何らかの理由で既存の複数人トークから抜けたいときは、以下の手順で退出します。退出するとトーク履歴がすべて消去される(トークルームが消える)ので、必要であればスクショやテキストデータを保存しましょう、

ちなみに、グループトークを自分から脱退すると「〇〇が退会しました」というメッセージが流れますが、複数人トークの場合は「〇〇が退出しました」と表示されます。

複数人トークから退出する側

  • LINEの「複数人トーク」から退会(退出)する方法-1

    【1】複数人トークのメニューボタン(Ξ)をタップします

  • LINEの「複数人トーク」から退会(退出)する方法-2

    【2】メニュー画面で「退会」をタップして、確認の「OK」をタップすると退出します

  • 【3】退出すると同時にトークルームは自分のLINEから削除され、トーク履歴を閲覧できなくなります

複数人トークに残った側

  • LINEの「複数人トーク」から退会(退出)する方法-4

    【4】複数人トークに残ったメンバーには、「〇〇が退出しました」というお知らせが表示されます

【関連記事】
LINEで「退出しました」と表示される理由 - 「退会しました」との違いは?

既存の「複数人トーク」を退出した後、復活できる?

複数人トークを自分から退出しても、残っている他のメンバーに招待してもらえば再び参加できます。ただし、過去のトークはすべて削除された状態で、まっさらな新規メンバーとして復活することになります。

既存の「複数人トーク」に友だちを招待するとどうなる?

複数人トークがグループトークに機能統合された今、既存の複数人トークに別の友だちを招待するとどうなるでしょうか? 検証した結果、従来と同じように「複数人トーク」の形態を維持したまま、招待した友だちがメンバーに追加されました。複数人トークに別の友だちを招待しても、グループトークに変更するよう求められないので安心してください。

  • LINEの「複数人トーク」に友だちを招待する方法-1

    【1】複数人トークのメニューを開き「招待」をタップして、別の友だちを選択しました

  • LINEの「複数人トーク」に友だちを招待する方法-2

    【2】「〇〇が□□を招待しました」とアナウンスされました。トークルームの形式は「複数人トーク」のままです

複数人トークに招待された友だちは強制参加となりますが、そのことは本人に通知されません。招待後に複数人トークでメンション(@付きのメッセージ)を送ったり、別途1対1トークで知らせたりすると親切でしょう。

「複数人トーク」と「グループトーク」の違いは?

従来の「複数人トーク」と現在の「グループトーク」のおもな違いを下表にまとめました。最大の違いは、メンバーを招待する方式です。複数人トークではメンバーを招待するとすぐに強制参加(追加)となりますが、グループトークでは強制参加(追加)方式から相手の承認を必要とする方式に設定変更できます。

そのほか、「アルバム」や「ノート」を利用できるか、トークルームの名前やアイコン画像を変更できるか、グループリストに表示されるか、最大参加人数などの機能差があります。

複数人トーク グループトーク
メンバーの招待(強制参加) 常に強制参加 強制参加が標準
メンバーの招待(承認制) 設定がない 設定変更できる
メンバーの削除(強制退会) 削除できない 削除できる
トークルーム名 変更できない 変更できる
アイコン画像、カバー画像 変更できない 変更できる
ノート、アルバム 利用できない 利用できる
グループリスト 表示されない 表示される
お気に入りリスト 登録できない 登録できる
最大参加人数 100人 500人

  • LINEの複数人トークのメニュー画面

    【複数人】複数人トークのメニュー画面です。「アルバム」や「ノート」を利用できないことがわかります

  • LINEのグループトークのメニュー画面

    【グループ】グループトークのメニュー画面です。「アルバム」や「ノート」を利用できます

  • LINEで複数人トークのメニューから「その他」

    【複数人】複数人トークのメニューから「その他」を開いた画面です。トークルームの名前や招待方式に関する項目がありません

  • LINEでグループトークのメニューから「その他」

    【グループ】グループトークのメニューから「その他」を開いた画面です。グループ名やアイコン画像、招待方式を変更できます

既存の「複数人トーク」から「グループ」を作成する方法

既存の複数人トークのメニューから「その他」を開くと、「グループを作成」という項目があります。ただし、同項目を利用して作るグループは、既存の複数人トークから独立した「別もの」となります。複数人トークからグループを作成する場合は、あらかじめ次のポイントを理解しておきましょう。

  • 新たにグループを作成しても、既存の複数人トークは維持され、両方が存在する状態となる
  • 既存のトーク履歴を新たなグループに引き継ぐことはできない
  • 友だち登録していない既存メンバーはグループ作成時に招待できない(※)

まず、グループを作成しても、既存の複数人トークが削除されることはなく、グループトークと複数人トークが併存します。したがって、既存の複数人トークの履歴を引き継いだり、移管させたりはできず、新たなグループはトーク履歴がゼロの状態からスタートします。

自分が友だち登録していないメンバー(※)は、グループ作成後に別のメンバーから招待したり、既存の複数人トークにグループのQRコードや招待URLを共有することで参加してもらうとよいでしょう。

※自分がブロックしているメンバーも招待できません。

  • LINEの「複数人トーク」から「グループ」を作成する方法

    複数人トークのメニューから「その他」を開くと、「グループを作成」という項目があります

まとめ

LINEの複数人トークがグループトークに機能統合されてから、すでに2年近くが経過しました。新たな複数人トークは作成できないものの、既存の複数人トークは利用できるので、「廃止された」という実感がわかない印象もあります(実際に廃止ではなく機能統合された)。

複数人トークにできて、グループトークにできない機能はありません。グループトークの場合、名前を決める必要があるなど作成時に若干の手間はかかりますが、いったん作ってしまえば複数人トークよりも多彩な使い方ができます。