エミライは、米Cleerの耳をふさがないオープンイヤー型完全ワイヤレスイヤホン「ARC2」を、クラウドファンディングのGREEN FUNDINGにおいて近日先行販売すると予告した。執筆時点で、発売時期や価格は明らかにしていない。
アメリカ・南カリフォルニアのサンディエゴで2012年に設立されたオーディオブランド・Cleer。米ソニーで長年オーディオ製品に関するキャリアを積んだパトリック・ファン氏が創業し、音質チューニングやプロダクトデザインには多くの日本人が携わるなど、“日本人の感性にあったものづくり”を行っていることを特徴としている。
ARC2は耳掛けタイプのオープンイヤー型完全ワイヤレスイヤホンで、「Music」モデルを基本としつつ、利用シーンにあわせて「Sports」、「Game」を加えた3つのバリエーションで展開。前モデル「ARC」(2022年発売)で好評だったという可動式のヒンジを改良し、シリコンのイヤーフック部分は伸縮性や柔軟性を向上させている。
16.2mmの大口径ドライバーや、デュアルサイド・チャンバー構造、独自のDBE(Dynamic Bass Enhancement)テクノロジーを採用し、日本人音響エンジニアを含む経験豊富なチームがチューニング。「卓越した音質」を追求した。さらに周囲への音漏れをできるかぎり抑え、人間工学に基づいてドライバーを適正な位置にフィッティングする、ダイレクトサウンド構造も採用している。他にも空間オーディオに対応し、リアルタイムに頭の動きを自動検知する高精度6軸センサーも装備。
クアルコムの最新SoC「QCC3071」を搭載しており、Bluetooth 5.3に準拠。パソコンとスマホなど、複数機器と同時接続できるマルチデバイス(マルチポイント接続)に対応する。イコライザー(EQ)や各種設定のカスタマイズ、イヤホン落下検知機能などを備えた純正アプリ「Cleer+」が利用できる。
コーデックはSBC、AACに加えて、音質を強化したaptX Lossless、aptX Adaptive(96kHz/24bit)もサポートする。クアルコムが定める接続性・低遅延・音質の基準をクリアした「Snapdragon sound」認証も取得。さらに「LE Audio」規格にも対応し、対応機器と組み合わせることで、複数人で同じ音楽を聴いたり、音楽をシェアしたりできるとする。
ハンズフリー通話も可能で、騒がしい屋外でもクリアな通話を実現するデュアルマイク構成に加え、環境音の大きさに合わせて通話音量を自動調整するインテリジェントコントール機能を搭載している。
最大8時間音楽を聴けるバッテリーを搭載し、充電ケース込みで最大35時間使えるとする。汗や水濡れを気にせず使えるというIPX4の防水設計で、この防水仕様はMusic EditionとGame Editionで共通。
Sports Editionでは上記仕様に加えて、ワークアウトの動きを検知し、音質を自動でコントロール。「どんな動きでも安定した音質」を追求している。防水性能はIPX5対応で、ワークアウト後に水洗い可能。イヤホン本体には、はっ水加工を施した。
さらに、紫外線LEDランプを充電ケースに搭載しており、充電時に雑菌を99.9%除菌。不快な匂いを抑制し、効果的に消臭できるとする。
Game Editionでは、専用USB-Cドングルを同梱し、この組み合わせで59msという低遅延を実現。正確に敵と味方の位置を把握するための「FPSモード」や、広い空間表現を生み出す「RTSモード」を切り替え可能な専用ゲーミングモードを備えている。