地元の港(例えば筆者が住んでいる横浜港など)なら、着岸時間からそこに至るまでの行動を逆算で予測することは可能ですが、シドニーは初めての港なので、見栄えのするビュースポットごとに着岸前どのぐらいの時間で通過するか皆目見当がつきません。

起床は午前3時半! Marin Traffic頼りに撮影スポットで待機

こういうとき役に立つのが、船舶の位置情報をインターネットで提供しているWebサービスです。その有名なものの1つに「Marine Traffic」があります。

今回は、Marin Trafficでクイーン・エリザベスの位置情報(正確にいうとGPSで取得された位置情報や舶用機器で取得した速度や針路のデータをVHFで発信するAIS情報)を把握して、船の位置と船速からシドニー港で有名なビュースポットの1つ、Sydney Opera Houseの前をクイーン・エリザベスが通過する時間を予測して撮影場所に待機してみることにしました。

事前に確認した着岸予定時刻はマルゴーマルマル(午前5時!)。そこから逆算したシドニー湾到達時間はマルヨンサンマル(午前4時半!!)。なので、起床はマルサンサンマル(午前3時半!!!)。ちなみに寝たのはマルヒトサンマル(午前1時半!!!!)。お、お、お、起きられるのでしょうか……。

  • マルヨンヒトナナ(4時17分)、クイーン・エリザベスはシドニー湾の東方沖合にようやく到達したころだった

  • このときの船速は10.7ノット。まだ時間に余裕がある

  • シドニー湾は夜が白み始めていた

  • 撮影ポイントに選んだSydney Opera House対岸の背後にあるハーバーブリッジの上には月が輝いていた

  • マルゴーフタナナ(5時27分)、ようやくシドニー湾に入ってきた

  • マルゴーゴーヨン(5時54分)、シドニー湾観光スポットに1つ、Fort Denisonに接近してきた

  • Marine Trafficの表示通り、Fort Denisonの背後からクイーン・エリザベスが姿を現した

  • 朝日が昇ろうとしているSydney Opera Houseの前をクイーン・エリザベスが静々と入港していく

  • 無事着岸したクイーン・エリザベスを、左舷からSydney Harbour Bridgeをバックに見る。手前はシドニー湾の各所を結ぶ連絡船用ふ頭の1つで、ターミナルハブ的位置づけの「Circular Quay」