新聞、雑誌、文庫本...私たちの身の回りには読みにくい「小さな文字」が溢れていますが、年齢を重ねるとさらに読みづらくなるもの。そう、老眼です。なかなかピントが合いにくくなり、読むのはひと苦労。iPhoneなどスマートフォンの画面も例外ではありません。
iPhoneの場合、指3本で画面をタップすれば全体を拡大できる「ズーム機能」や、カメラに映したものを拡大する「拡大鏡」など、老眼に優しい機能が揃っています。メールやメッセージの文字だけ大きくしたいのなら、『設定』→「画面表示と明るさ」にある「テキストサイズを変更」画面で、文字サイズを大きくすればいいでしょう。Safariの場合、URLバー左端の「あぁ」をタップすれば文字サイズを変更できます。
しかし、目にした情報をiPhoneに入力するとなると、なかなか苦しいものが。たとえば、名刺に書かれた住所やメールアドレス。ワイヤレスイヤホンなど小さなデジタルガジェットのユーザ登録を実行するときには、目を凝らしても識別できないほど小さな文字でパッケージに書かれたシリアル番号を読み取る、という苦行が待っています。
その問題を解決するのが、iOS 16で強化された「テキスト認識表示」です。使いかたはかんたん、対象物の写真を撮って写真アプリで開くだけ。小さな文字でもかなりの精度で認識されるので(拡大表示する必要はありません)、範囲選択してコピーし、目的のWEBページにペーストすればOK。カメラをかざした状態でテキスト認識させる方法もありますが、撮影済の写真を読み取るほうが落ち着いて作業できるのでお勧めです。
もうひとつこの方法のいいところは、黒地にグレー、白地に銀色といった視力に問題ない人でも識別しにくい文字を難なく読み取れることです。あれこれ思い悩む前に、手もとにある印刷物で試してみては?