NTTドコモが冬春商戦向けのスマートフォンなど新製品を発表しました。スマートフォンはすでにメーカーが発表している製品も多いのですが、タブレットやルーターなど、新発表の製品もあります。ここでは、新発表の製品を中心にご紹介します。
エコフレンドリーなスマートフォン「arrows N」
スマートフォンとしては、9月29日に発売済みの「Galaxy Z Flip4 SC-54C」「Galaxy Z Fold4 SC-55C」「Xperia 5 IV SO-54C」、9月8日発表済みの「Galaxy A23 5G SC-56C」、9月26日発表済みの「AQUOS sense7 SH-53C」のスマートフォン5機種に加え、新たに「arrows N F-51C」が発表されました。
「arrows N F-51C」は、本体にリサイクル素材を約67%使用したという環境配慮型の製品。国内の製造工程では、再生可能エネルギーを利用しているといいます。加えて、長期利用を促進することも重視。OSのアップデートは最大3回、セキュリティ更新は最大4年間を想定し、長く使ってもらうことを目指します。
なお、OSアップデートについて、基本的には3回を予定しているものの、OS自体はGoogleが開発するため、搭載するSoCがサポートしない機能を追加するなどして、アップデートができなくなる可能性もあるそうです。
アップデートは長期利用を促すためには必須なので、できるだけアップデートを継続して欲しいところ。Google次第という点には注意が必要でしょう。
「arrows N F-51C」が搭載するSoCはSnapdragon 695、メモリは8GB、ストレージは128GB。画面は6.24型の有機ELを採用し、解像度はフルHD+(2,400×1,080)。nanoSIMとeSIMのデュアルSIMをサポートしています。
カメラも有効画素数約5,030万画素センサーを搭載し、ピクセルビニングで1ピクセルあたりのピクセルピッチを大型化する機能を備えています。画質面で性能を高めることで、長期間の利用を狙っています。実際に動作を見ないと分かりませんが、ゲームや動画撮影、編集といったハードな利用でなければ、2~3年は大丈夫そうです。
本体だけでなく、梱包箱を紙製にしたり、オプションのスマホケースでもプラスチック素材をすべて100%リサイクル材またはバイオ素材を使用したり、環境配慮を重視した製品です。ドコモオンラインショップから本体を購入した場合、代金の1%相当を世界自然保護基金(WWF)ジャパンに寄付する取り組みも実施。エコフレンドリーな製品としてアピールします。
なおドコモでは、2030年までの自社のカーボンニュートラル達成に加え、パートナー企業の脱炭素化にも取り組んでいきたい考えで、今回の「arrows N」だけでなく、今後の製品開発にも脱炭素の取り組み状況を確認していくといいます。
発売は2023年2月以降の予定。価格は未定です。
初の5G対応タブレット
5G対応タブレットとして「dtab d-51C」(シャープ製)と「dtab Compact d-52C」(レノボ製)の2モデルを投入します。
画面サイズは「dtab d-51C」が10.1型、「dtab Compact d-52C」が8.4型。いずれも「dtab」として初めて5Gに対応し、高速通信で動画や電子書籍などのコンテンツをダウンロードできるなど、利便性を高めています。
両機種とも、OSとしてAndroid 12を搭載。SoCはSnapdragon 695。メモリは4GB、ストレージは64GBとスペックは共通しています。「dtab d-51C」はmicroSDXCが最大512GB、「dtab Compact d-52C」が最大1TBというのが違いです。
いずれもeSIMのみのシングルSIM。eSIMのみということで、現時点でahamo非対応という点は気になるところ。今後、eSIMのみでもahamo対応を検討するということです。
画面サイズの違いで選べる「dtab」ということで、安価なタブレットとして訴求できそうです。発売はdtabが11月中旬以降、dtab Compactが23年2月以降です。
モバイルでも自宅でもドコモのルーター
ルーター製品として、モバイルタイプの「Wi-Fi STATION SH-54C」、ホームルーターの「home 5G HR02」も発表されました。
どちらも従来よりも高速な点が特徴で、「Wi-Fi STATION」は5G SAをサポートし、下り最大4.9Gbps、上り最大1.1Gbpsを実現しました。無線LANもWi-Fi 6をサポートしています。無線LANだけでなく、USBテザリング、付属の変換ケーブルを使った有線LAN接続も可能です。
「home 5G」もWi-Fi 6に対応したことで、接続したデバイスの通信速度が向上。Wi-Fi EasyMeshにも対応するため、対応製品があれば自宅内のネットワーク環境改善が図れます。背面の有線LAN端子が1つから2つに増えているというのも見逃せない変更点です。
発売は「Wi-Fi STATION SH-54C」が23年1月以降、「home 5G HR02」が23年2月以降。仮にハードウェアが対応していれば、発売時期的にはWi-Fi 6Eへの対応も可能に見えますが、現時点で対応予定はないということです。
シニアもジュニアも使いやすいケータイ
シニア向けのフィーチャーフォンスタイル製品「DIGNOケータイ KY-42C」、未就学児から小学校低学年のジュニア向け「キッズケータイ KY-41C」も発売されます。
DIGNOケータイは、従来のケータイを踏襲しつつ、画面の色彩調整や通話の聞こえやすさ調整をすることで、個人の状況に合わせた使いやすさを設定できるようにしたそうです。
「キッズケータイ KY-41C」は、特に要望が多かったというカメラを初めて搭載。+メッセージにも対応しています。登録した連絡先との連絡だけができるので、安心してメッセージのやり取りができるほか、+メッセージのユーザー同士であれば画像付きのメッセージも無料でやり取りできるので、そうした面でも安心できそうです。
発売は「DIGNOケータイ KY-42C」が23年3月以降、「キッズケータイ KY-41C」が23年2月以降です。