ローランドは、アコースティックドラムに近いデザインを導入した電子ドラムキット「Vドラム・アコースティック・デザイン・シリーズ」(以下「VADシリーズ」)に「VAD507」「VAD504」「VAD307」の3モデルを追加し、2022年10月15日より販売を開始する。市場想定価格は「VAD507」が592,000円前後(推奨別売品のドラム・スタンド「DTS321」とキック・パッド「KD-200-MS」を含む)、「VAD504」が515,000円前後(奨別売品のドラム・スタンド「DTS311」とキック・パッド「KD-200-MS」を含む)、「VAD307」は330,000円前後(推奨別売品のドラム・スタンド「DTS330」を含む)。
「VAD507」は2020年に発売された「VAD506」の、「VAD504」は同年に発売された「VAD503」のそれぞれ後継モデル。ローランド独自のモデリング技術「Prismatic Sound Modelingテクノロジー」を備えたドラム音源「TD-27 Ver.2.0」を採用し、新しいドラムキット音色を10種類追加している。さらに、「PureAcoustic Ambience テクノロジー」によって、ドラマーが座る位置で感じるドラムのアンビエンス(周囲の環境によって変化する音の響き)をコントロールできる。
新搭載のデジタルハイハット「VH-14D」はアコースティックドラム同等の大口径サイズで、打点位置や打撃の強弱の検出精度に優れ、自然な演奏感と高い演奏表現力を実現するという。さらに、クラッシュシンバルには新開発の薄型パッド「CY-14C-T」と「CY-16R-T(「VAD507」のみ)」を採用。打感とシンバルの揺れ方がよりアコースティックドラムに近くなっているとのことだ。
「VAD307」は2020年発売の「VAD306」の後継モデル。音源ユニット「TD-17 Ver.2.0」には、Vドラムのフラッグシップモデル譲りのアコースティックなドラムサウンドから、EDMにマッチするエレクトロニックサウンドまで、310種類の音色を用意。新しいキットは20種類追加されている。また、合計41種類のMFXを搭載し、よりこだわったキット・カスタマイズが行える。「REVERB」と「KIT COMP」機能の追加で、臨場感のあるサウンドメイキングもできる。
「Vドラム・アコースティック・デザイン・シリーズ」のドラムパッドは木製のシェルを使用したことでドラムらしいルックスに仕上っている。また、ドラムパッドやシンバル用スタンドは、可動域の広いボールクランプを備えたダブルレッグ仕様となっていて、より自由なセッティングが可能となったほか、安定性が向上している。12インチ・スネアと10インチフロア・タム2基、キック(バスドラム)は「VAD307」専用に設計されたものが装備され、コンパクトなサイズと、アコースティックドラムと同等の演奏感を両立している。クラッシュシンバルとライドシンバルには新開発の薄型パッド「CY-12C-T」と「CY-14R-T」を採用。こちらも打感とシンバルの揺れ方がよりアコースティックドラムに近くなっているとのことだ。
いずれのモデルもBluetoothオーディオ対応で、スマートフォンなどを接続し、本体から好きな曲を再生できる。さらに、コーチ機能を備えているので、ユーザーの好きな楽曲とのセッションから基礎練習まで幅広い用途で使うことができる。
外形寸法(必要占有面積)は、「VAD507」がW1,850×D1,400×H1,200mmで、質量は54.0kg。「VAD504」の外形寸法(必要占有面積)はW1,750×D1,400×H1,200mmで、質量は43.0kg。「VAD307」の外形寸法(必要占有面積)はW1,315×D1,200×H1,200mmで、質量は37.9kg。本体のほか、音源用マウント、ACアダプター、専用接続ケーブル、ドラム・キー付属。「VAD507」と「VAD307」については、それらに加え、クラッシュ2用の接続ケーブルが付属する。なお、ドラム・スタンド、キック・ペダル、スネア・スタンド、ハイハット・スタンド、椅子、SDカードはセットに含まれない(前述の通り、市場想定価格にはそれぞれ推奨別売品のドラム・スタンドおよびキック・パッドが含まれる)。