第13世代Intel Coreプロセッサシリーズの正式発表に続き、いよいよ解禁が迫るディスクリートグラフィックス「Intel Arc A700シリーズ」。今回、Intel Arc A770とA750の評価用実機を入手できたので、詳細な性能評価に先んじて、まずは開封と製品の様子についてご紹介。Intelではひさびさなディスクリートグラフィックス製品の投入とあって、かなり力が入っているのか、評価用実機にはおまけとして工具セットと大きな電飾までついてきました。
まずは今回やってきた評価用実機の仕様についておさらいしておきましょう。紹介するのはデスクトップPC向けに投入されるグラフィックスカード「Intel Arc A770」「Intel Arc A750」の2製品で、主な仕様は以下の表の通りになっています。
仕様 | Intel Arc A770 | Intel Arc A750 |
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Xe Core | 32基 | 28基 |
Xe Matrix Extension(XMX) | 512基 | 448基 |
シェーダー(FP 32 Core) | 4096基 | 3584基 |
GPUクロック | 最大2100MHz | 最大2050MHz |
GPUメモリ | GDDR6 8GB or 16GB | GDDR6 8GB |
メモリバス幅 | 256bit | 256bit |
メモリ速度 | 16Gbps(8GB) or 17.5Gbps(16GB) | 16Gbps |
接続インタフェース | PCI Express 4.0 x16 | PCI Express 4.0 x16 |
消費電力(TBP) | 225W | 225W |
ざっくり言ってしまうとNVIDIA GeForce RTX 3060あたりに対抗する製品で、Intel Arc A770は1,440pゲーミングにも対応するとのこと。Intelによる公式ベンチマークテストの結果は既報【Intel、「Arc A750」ビデオカードの性能デモ公開、GeForce RTX 3060と比較】の通り公開されています。この記事では開封のみお届けしますが、近日中に、詳細な性能ベンチマーク記事をお届けすべく、現在、鋭意テスト中です。ぜひご期待ください。
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箱から取り出した2つの箱。内容物についても表記されています
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外箱を開封。“Let's Play”の文字が気分を高めます
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内箱の様子
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内箱を2つとも取り出して並べてみました。ぱっと見では型番の印刷以外に違いは見当たりません
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内箱を開封! Intel Arcシリーズグラフィックスとの初対面です
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Intel Arc A770の箱と、製品本体
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Intel Arc A770を単体で。ツヤのない真っ黒でシンプルな外観。写真では伝えにくいのですが、シックな印象でしっかり高級感があります
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ファンは15枚ものブレードで構成
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側面にはブランドロゴが配されます
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補助電源は8pin×1、6pin×1。右にあるカバーについては後述します
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裏面の様子。シンプルなフォントで製品名があしらわれています
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ちなみに手で押してみると少しペコペコしており、プレートのような固い感じではありません
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性能でGeForce RTX 3060に並ぶとのことなので、GeForce RTX 3060 TiのFounders Editionと並べてみました。ぱっと見ではIntel Arc A750の方が薄く見えますが……
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横から見るとIntel Arc A750のほうが若干分厚いという結果
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PCIe x16スロット部
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黒く仕上げられていてやや珍しいブラケット部。映像出力端子はHDMI×1、DisplayPort×3
真っ黒で若干地味ですが、シンプルでシックな外観は好印象。クーラーカバーとバックプレートで基板を完全に隠したことで、一体感のあるデザインにまとめ上げられています。一方で少し気になったのは、8pin×1と6pin×1を要求する補助電源コネクタ。対抗のGeForce RTX 3060は最大170W前後なので、Intel Arc A770の最大225Wという公称消費電力はやや分が悪そうに思います。
ともあれ、ここまで主にIntel Arc A770について紹介してきた本記事。というのも見た目においてはIntel Arc A750と“ほぼ”変わりません。並べて眺めていたところ、補助電源コネクタの横にある端子と、外装の仕様に違いがあることを発見しました。
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ぱっと見ではほぼ同じように見えるIntel Arc A750とA770
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映像出力端子も同じ
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違いその1。A770(左奥)は光りそうなクリアパーツを搭載していますが、A750(右手前)は反射光で光る金属パーツでした
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Intel Arc A750をアップで見たところ
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Intel Arc A770をアップで見たところ
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よく見ると裏面のカバーにあるこの白いラインも光る / 光らない で違いがありました
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違いその2。A770の補助電源コネクタの横にある端子が、A750にはありません
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カバーを取ったところ。接点が3個あります
眺めていてもなんの端子かわからず、あきらめてパッケージに戻そうとしたところで付属品の存在に気づきました。Intel Arc A770には青い箱がありますが、Intel Arc A750にはありません。
A750には付属していないことから、おそらくUSB接続でイルミネーションをカスタマイズできるのでしょう。RGB LED専用のヘッダーでもないので、クロックなどの制御に加え、動作環境の細かいデータを取得できるようになるのかもしれません。
なお、この評価用実機を使った性能評価レビューの記事は近日中にお届けします。GeForce RTX 3060に対応するという性能が実際どの程度なのか、果たして実環境下での消費電力は、ドライバーの完成度はどのようなレベルなのか、期待が高まります。
番外編:工具セットと電飾までついてきた
カード本体の紹介も終わったところで、カードと一緒に入っていた「おまけ」の方も開封してみましょう。中身については何も聞いていなかったので、開けてIntel印の工具セットと電飾が出てきたときは驚きました。
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編集部にやってきていた荷物。GPU 2つにしては大きすぎる
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開けてみれば工具が出てきてびっくり。違う荷物を開けたのかと思いましたが、ポーチ上部に大きくIntel Arcのブランドロゴが主張しています
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ポーチどころか、工具もそれぞれ専用デザイン。かなり凝っています
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ポーチの上部にあるジッパーを開けてみると、なにやらデバイスの修理に便利そうなグッズまで出てきました
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GPUが入っていなかった方の箱を開封。「A little something to brighten your day(あなたの日々を明るくするちょっとしたなにか)」と書いてあります
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スポンジで最後まで何が入っているのかわかりません
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開封! 明るくするなにかとは、照明のことだったという直球すぎるオチ
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付属品はスタンドやACアダプタ、コンセントの変換アタッチメントなど
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取り出したところ
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台座は2種類もついており、壁掛けでも楽しめるようになっています
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組み立てに複雑な操作や工具も必要なく、手でスタンドに差し込むだけ
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点灯! ネオンのようにじわりと発光するのかと思いきや、蛍光管だったのでパッと光りました
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目立つのでストリーマーにはかなりウケそう。よく考えられたおまけだと思います