シャープは、東京・上野にある東京国立博物館(東博)の創立150周年を記念し、10月18日から12月11日まで開催される特別企画「未来の博物館」に、8K画質で仏像や茶碗といった文化財を鑑賞できる2つの体感型コンテンツを出展する。
第3会場『夢をかなえる8K』(東博・東洋館エントランス)に、シャープと文化財活用センター、東京国立博物館が共同開発した「8K文化財鑑賞ソリューション」を出展。美術品や工芸品などの文化財の3DCG画像を、8Kディスプレイに映し出し、拡大・縮小したり、回転したりしながら、細部まで鑑賞できるものだ。
今回は「ふれる・まわせる名茶碗」(2020年公開)を70V型8Kディスプレイで、「みほとけ調査」(2021年公開)を120V型8Kディスプレイで、それぞれ体験できる。
さらに、RoBoHoN(ロボホン)ユーザー向けの企画も展開。期間中にロボホンと共に会場を訪れると、東博の歴史や「未来の博物館」について音声で案内し、展示内容に関する写真や東博内の“映えスポット”、仏像の写真をロボホンの背中にある画面で見られるようになるという。
体験するには、9月29日に配信するロボホンアプリのアップデートと、ロボホンの位置情報をオンにする必要がある。なおシャープでは、ロボホンへの話しかけは博物館の建物の外で行い、室内ではロボホンをしゃべらせないよう呼びかけている。
各コンテンツの詳細
8K文化財鑑賞ソリューションは、シャープの「8Kインタラクティブミュージアム」をベースとしており、通常は間近で見たり、手に取ったりできない貴重な美術品や工芸品などの文化財を高精細画像化して8Kディスプレイに表示。直感的な操作で画像を拡大・縮小、回転させながら鑑賞できるのが特徴。
みほとけ調査では、ガンダーラ(現パキスタンのペシャワール地域周辺)や中国、日本で作られた3体の仏像の高精細3D画像を、横2,657.2mm×縦1,494.7mmの圧倒的な大画面で鑑賞。画面に近づくと拡大、遠ざかると縮小、左右から覗き込むと回転、というように鑑賞者の動きに画像が連動する。実物の最大約8倍まで拡大表示して、仏像の表情だけでなく、肉眼では捉えられない細部の技巧や精緻な装飾を観察できるという。
ふれる・まわせる名茶碗には、中国・朝鮮半島や日本で生まれた6種類の名茶碗を収録。それぞれの形状や重さを再現した茶碗型コントローラーと、画面に表示される名茶碗の8K3D画像の動きが連動し、コントローラーで重さや手触りを感じながら、画面上で微細な模様や質感を確認しながら茶碗の魅力を存分に味わえるとする。
期間中はいずれも収録作品の実物が公開され、「8K文化財鑑賞ソリューションと実物の両方の鑑賞を通じて、文化財の魅力を存分に楽しめる」とのこと。