2022年のフジロックのYouTube配信は、イベント3日間の総再生数が2,530万、最大同時接続は13万6,180件に到達しました。ライブ配信を行った3つの公式チャンネルの高評価は平均95.4%だったそうです。

また、期間中には80本を越える公式ショート動画が投稿されました。中でも最も多く視聴されたのが、Jonas BlueとBE:FIRSTがコラボしたステージのバックヤードを収録したショート動画でした。ショート動画は現在(本記事掲載時点)もアーカイブ視聴可能です。

なお、YouTubeショートとはモバイル版YouTubeアプリに搭載されている「YouTube ショート」の機能を使って、最大60秒の動画で撮影・アップロードが簡単にできるYouTubeの新しい機能です。日本では2021年の夏にサービスインしました。

ステージ前後のアーティストの素顔や、イベントの熱気と緊張感をより“生っぽく”伝える動画コンテンツとして、今後もフジロックの動画配信を支える柱になりそうです。フジロックに参加した来場者もまた、現地からたくさんのショート動画をアップしていました。

  • 2021年7月から日本でも楽しめるようになったYouTubeショート。スマホアプリで60秒の動画を撮って、簡単にアップできる魅力的な動画コミュニケーションツールだ

フジロックでのYouTubeショート動画の投稿は2021年に始まりました。当初はアーティストによる出演前後のコメントを収録して動画を公開していました。佐々木氏によると、今年はさらに一歩踏み込んでアーティストやステージに近づき、いっそうクリエイティブなショート動画の作成に注力したといいます。

「ライブ配信は観客席から見えるステージのパフォーマンスを中心に映像を届けています。これこそが音楽イベントの醍醐味を伝える王道なのですが、現場でイベント製作に関わるスタッフの目線から、アーティストがステージに立つまでの間に生まれるさまざまなストーリーを伝えたいという思いがありました。視聴者の方々もそこに触れることができれば、さらに大きな感動が得られるはずだからです。今年はショート動画ならではの臨場感、タイムリーさを活かして、観客席からは見えないパフォーマンスの裏側を視聴者に届けることに挑戦しました」(佐々木氏)

  • 会場で撮影クルーと打ち合わせをする佐々木氏