SMASHが主催する「FUJI ROCK FESTIVAL」(フジロックフェスティバル)が、2022年もYouTube公式チャンネルで世界の音楽ファンに向けてイベントの動画配信を行いました。

今回は現地からのライブ配信だけでなく、アーティストインタビューのアーカイブや、イベントの舞台裏に迫るYouTubeショート動画の配信も話題を呼んでいます。さらに音楽配信サービスのYouTube Musicも連動して、フジロックをイベントの開催前も終了後にも繰り返し楽しめるようになっています。

マルチフォーマットのコンテンツ提供により、真夏のロックフェスを熱く盛り上げたYouTubeでの挑戦。その成果を、グーグルでYouTubeのアーティストリレーションズを担当する佐々木舞氏に振り返っていただきました。

  • グーグルでYouTubeのアーティストリレーションズを担当する佐々木舞氏

フジロックフェスティバルは、1997年に始まった国内最大級の野外ロックイベントです。初めての開催から25回目を迎えた2022年も、新潟県の苗場スキー場の特設会場にて7月29日から31日までの3日間にわたって実施されました。

筆者の趣味も音楽ライブ鑑賞ですが、今回もあいにくフジロックの会場には足を運べませんでした。代わりにイベントの3日間は家で仕事や家事をしながら、PCやタブレットでずっとYouTubeのライブ配信を流し続けて、好きなアーティストが出演する時間は画面にかじりつきながら楽しみました。

  • 2022年7月末に実施されたフジロックフェスティバルは、3日間のステージの一部がYouTube公式チャンネルで配信された

イベントを主催するSMASHによる、YouTube公式チャンネルでのフジロックのライブ配信は2018年にスタート。2020年は新型コロナウイルス感染症による影響を考慮してオンラインのみでの配信でした。苗場のリアルステージの配信は今年で4回目です。

YouTubeの佐々木氏はフジロックの全5回の配信を支えてきたエキスパートです。無事に成功を収めた2022年の配信実施の手応えを、次のように振り返っています。

「YouTubeはオンライン配信のプラットフォームを提供することにより、多くの方々が楽しみにしている音楽イベントが見られる機会をつくり、コロナ禍の中でアーティストとファンとの絆をつなぐ架け橋の役目を担うことができたと自負しています」(佐々木氏)

  • 苗場スキー場(新潟・南魚沼郡湯沢町)に展開された、フジロックのステージ
    (C)宇宙大使☆スター

  • 2022年は開催期間中を通じて好天にも恵まれ、大いに盛り上がった
    (C)宇宙大使☆スター

フジロックのステージに立つ大半のアーティストや関係者からは、イベントのYouTube公式チャンネルによる動画配信への賛同が得られているといいます。

「フジロックは日本で初めてYouTubeによる配信に挑んだロックフェスです。今年はアーティストにもライブ配信を意識したパフォーマンスを試みていただき、YouTubeショートを含むマルチフォーマットも積極的に活用いただきました。“配信もあるフジロック”というイメージが定着して、アーティストや制作側の一体感も回を重ねるほどに高まっていると感じています」(佐々木氏)