これまでiPhoneには、白くて小さいACアダプタが同梱されていましたが、iPhone 12以降廃止されました。USB PDなど高速な充電規格がある現在、5W(5V/1A)というお世辞にも強力とはいえないパワーですが、いざ代替品を探すとなると悩みますよね。
充電用のケーブルはiPhone13シリーズに付属のUSB-C - Lightningケーブルを使うこと、サイズやデザインを除く機能面だけで選ぶことを前提とすると、充電用ACアダプタ選びのポイントは「USB PD対応かどうか」と「出力が20W以上かどうか」の2点になります。
最初に挙げた「USB PD対応かどうか」は、急速充電するにあたり不可欠の条件です。USB-Cポートを備えたACアダプタであっても、USB PD対応でなければベストな充電速度を発揮できません。
2番目の「出力が20W以上かどうか」も、ベストコンディションで急速充電するために不可欠の条件です。8以降のiPhone(第3世代iPhone SEを含む)は、約30分で最大50%まで高速充電できる仕様ですが、それはApple純正もしくはMFi準拠のUSB-C - Lightningケーブルを使い、18W以上の出力に対応したUSB PD対応ACアダプタを利用することが条件です。
さらに、iPhone 12以降を高速充電するためには、20W以上のACアダプタが必要とされています。今後登場するiPhoneについてはわからないものの、「USB PD対応かつ出力20W以上」のACアダプタを選ばないかぎり、iPhoneを最短時間で充電できないことは確かです。
ところで、最近のUSB PD対応ACアダプタには「PPS(Programable Power Supply)」に対応した製品が存在します。電力供給時の電圧/電流を小刻みに変動させ、発熱を抑え最短時間での充電を可能にする機能ですが、2022年8月現在PPSに対応するiPhoneは存在しません。PPS対応のデジタルガジェットを所有している場合にチェックすればいいでしょう。