BRAIN MAGICは5月26日、クリエイター向け左手デバイスの新製品「Orbital2 STERNA」(オービタルツー スターナ)のクラウドファンディングを同日より開始すると発表しました。

支援募集は「GREEN FUNDING」を通じて行い、その後の一般販売は8月以降を予定、想定価格は18,920円です。また同日、Orbital2で利用できるロガー機能を搭載した新アプリもリリースとなりました。

  • 左手デバイスの新製品「Orbital2 STERNA」、その特徴を見ていきましょう

Orbital2 STERNAってどんなデバイス?

Orbital2 STERNAは、現行機「Orbital2」(2019年発売)の後継機。そもそもOrbital2は、作業効率化や腱鞘炎の予防などを目的にして、映像、イラスト、3DCG、サウンド、デザインなどを手掛ける世界のプロクリエイターに向けて開発されました。やや高級(5月26日時点の実勢価格は35,200円前後)なプロ向けデバイスだったわけです。

新製品のOrbital2 STERNAでは、より幅広いターゲット層を想定します。価格がお手頃になったほか、カラーもカジュアル感の増したホワイトで展開。なお耐久性の高さは維持しており、細かいところでアップグレードもしているそう。つまり、さらにコスパが良くなった印象です。

  • 現行のOrbital2(左)と、新製品のOrbital2 STERNA(右)

実機に触れる機会があったので、あれこれ試しながら担当者にも話を聞きました。

Orbital2シリーズは、ジョイスティックとダイヤルで直感的に操作できることが特徴。倒す、回す、押すの3つの動作を組み合わせることでキーボード操作が不要になり、ユーザーはクリエイティブな作業に没頭できます。

なるほど手首をひねることなく作業できるのは便利。筆者は長時間、右手でマウスを操作しながら作業することも多いのですが、Orbital2なら疲労を緩和できそうです。

  • 全高は約68mm、重量は約132g。利き手を問わないシンメトリー設計なので、右手でも使用できます

  • 底には滑り止め

接続方式はUSB Type-C対応となりました。前モデルのOrbital2はUSB Micro-Bだったため、利用者からは「早くType-Cに対応して欲しい」との声があったそう。

なおBluetooth対応について聞くと「筐体のサイズの問題もあり、なかなか搭載は難しいところですが、利用者の方から要望もあり、いま開発を検討しているところです」との回答が得られました。

  • ケーブルをUSB Type-Cに接続して使用します

  • 作業風景。写真映えのために黒いマウスパッドを敷いていますが、机の上に直置きで使用できます

ジョイスティックの周囲には8つのスイッチがあり、単独の機能を設定できるほか、頻繁に使用する機能はまとめて登録しておくことも可能。ダイヤルの左右回転と押し込みスイッチで割り当てられるコマンド数は最大24個となっています。

  • 倒して機能を選択、回転・押し込みで実行

  • 実際の作業画面の例

コンパクトな実機なので持ち運びも容易です。実際、1台のOrbital2を自宅と職場の両方で使っているクリエイターもいるそう。

そこで、同じ環境をどのように構築しているのか聞いたところ「Orbital2は専用アプリをPCに入れて使用しますが、その際に設定のプロファイルに同じものを使うことで、同じ環境を構築できます。ユーザーさんのなかには、いつでも作業環境を同期できるように、プロファイルをクラウドにあげて使っている方もいるようです」(担当者)とのことでした。

  • 使用中のアプリと連動させてLEDの色を変える、などのカスタマイズも可能

ポイントは耐久性。よりコスパの良い製品に

都内で開催の発表会に登壇したBRAIN MAGIC代表取締役の神成大樹氏は、「ネットでOrbital2を検索すると、検索候補に『Orbital2 高い理由』というサジェストキーワードが出てしまうこともありました」と苦笑いしつつ、値段の高い理由としては「国内生産と耐久性にこだわっています。同サイズではこれ以上の耐久性は望めない、というほどの最高級センサーを搭載しているんです」と説明。

競合他社の製品も市場に出回り始めましたが、ワンプッシュあたりの耐久性で考えればOrbital2はコスパがイチバン良い製品、とアピールします。

一方で、価格のために省いた機能も。Orbital2では操作時に反応するバイブレーション機能がありますが、Orbital2 STERNAでは同機能はなし。また、登録可能な最大プロファイル数やリストメニューに登録できる最大コマンド数に制限があるほか、よく使うテキスト(半角英数字記号のみ)を呼び出せるテキストブロックに非対応、といった仕様になっています。

  • Orbital2 STERNA、Orbital2の比較表

  • BRAIN MAGIC代表取締役の神成大樹氏

  • プロの現場でも耐えられる100万回転耐久のロータリーエンコーダーを採用。お手頃価格になっても耐久性は折り紙付きです

同製品は26日にGREEN FUNDINGを通じてクラウドファンディングを開始しました。販売時期は5月26日から7月10日まで。期間中は、蔦屋家電+(二子玉川ライズS.C.テラスマーケット)と、ワコム ブランドストア新宿(新宿マルイ アネックス3階)で実機を体験可能です。

  • GREEN FUNDINGプラン一覧

  • Twitterキャンペーンの内容

Orbital2の機能アプデも。マクロ登録が簡単に

このほか、クリエイターと共同開発したロガー機能「Orbital2 Logger」についても説明がありました。これにより、繰り返し行われる同じような操作を登録して自動化する『プログラムマクロ機能』がより便利になります。

従来なら、同機能の登録時にはプログラムマクロの設定画面から順番にキーボードのキーを入力していく必要がありました。しかしOrbital2 Loggerを使えば、クリエイティブソフト上で実際にキー入力していくだけで入力内容が保存できるように。クリエイターの作業負担を軽減し、制作時間も短縮できる、との説明でした。

  • ロガー機能「Orbital2 Logger」では、実際にキー入力した内容が保存可能

製品発表のあと、担当者に話を聞きました。Orbital2シリーズの操作に慣れるまで、だいたいどのくらいの期間が必要なんでしょうか。

この質問に対し、担当者は「クリエイターさんの作業内容などにもよりますが、Orbital2の例だと1週間~2週間くらいかかると言われています。ガジェットが好きで、新しいことを覚えることを厭わない人なら、ものの数時間で操作に慣れるケースもあります」との回答がありました。

かくいう筆者も、仕事やプライベートで動画作成をする機会が増えています。そこでOrbital2のプレゼンを、いちユーザーとしても試聴していました。操作方法については「覚えるまでが大変そう」という懸念はあるものの、使い方をマスターしてしまえば作業スピードが格段に上がるのは確実。あとはPCを買い替えるなどしたときにどの程度、同じ操作環境を再現できるのか気になりました。しかし何より嬉しかったのは、価格帯が2万円弱まで下がったこと。試してみる価値は大いにあるでしょう。