Windows 11のリリースと共に、WindowsのMicrosoft Storeの改革に乗り出した米Microsoft。同社は5月24日(現地時間)、開発者カンファレンス「Build 2022」で、アプリの復元、Windows検索対応、ポップアップストア、Microsoft Store Adsなど、同ストアの新たな機能やサービス、改善を発表した。また、Windows 11でAndroidアプリ/ゲームをサポートする機能のベータテストを日本を含む5カ国に拡大することを明らかにした。

Microsoftは昨年6月、Windows 11を発表したイベントでMicrosoft Storeのリニューアルを発表。デザイン刷新、UWP/Win32/.NET/Xamarin/Electron/React Native/Java/PWAなど幅広いアプリのサポート、決済プラットフォームの選択の3つを柱にアップデートを進めてきた。同社によると、Microsoft Storeを利用するアプリ/ゲームは順調に増加しており、例えば2022年第1四半期に登録されたアプリ/ゲームは前年同期より50%以上も多かった。そうした伸びを踏まえて、アプリ/ゲームとそれらを必要としているWindowsユーザーを効果的に結びつけ、またWindowsでアプリ/ゲームを利用しやすくすることが今後の改善ポイントになる。

  • アプリケーションの復元

    アプリケーションの復元、「全てを復元」またはアプリを選択して復元することが可能

Microsoft Storeを利用するアプリが増えたことで、Windowsユーザーが新しいPCをセットアップする際に必要なアプリの多くをMicrosoft Storeからインストールできるようになってきた。アプリの復元は、ユーザーが以前のデバイスでMicrosoft Storeからインストールして使っていたアプリを新しいWindowsデバイスに復元する機能で、近々Windows Insiderプログラムでテストを開始する。

Windows検索対応によって、Startの検索ボックスにMicrosoft Storeに登録されているアプリの名前を入力し、結果からストアにアクセスして簡単にインストールできるようになる。間もなくWindows Insiderでのテストが始まる。

ポップアップストアは、開発者がウエブサイトでアプリを宣伝し、Windowsユーザーがスムースな利用体験でMicrosoft Storeからアプリを導入できるようにする。「Microsoftから入手」と描かれたMicrosoft Storeバッジを使って、Microsoft Storeからインストールできるアプリであることを示す。

  • Microsoft Store Ads

    Microsoft Store Ads

Microsoft Store Adsは、関心を持ちそうなユーザーにストア内でアプリ/ゲームの広告を提供する広告サービス。例えば、音楽制作アプリの開発者が、音楽が好きなクリエイティブなユーザーの目にとまるような広告キャンペーンを展開できる。数カ月中にMicrosoft Advertisingを使って開発者がキャンペーンを作成できるようにする。

Microsoftは今年2月、米国で「Amazon Appstore Preview」というプレビューサービスの提供を開始した。Amazonと提携してMicrosoftストアとAmazon Appstoreを連携させ、「Windows Subsystem for Android」を使ってWindows 11上でAndroidアプリ/ゲームを利用できるようにした。同サービスを年内に日本、英国、フランス、ドイツ、イタリアに拡大し、正式サービス化を目指す。