ハイアールジャパンセールスは5月18日、ハイアールとして国内初となる3ドア冷凍冷蔵庫(2機種)と、日本での販売開始20周年記念となる限定カラーモデルを含む冷凍冷蔵庫・冷凍庫(1機種ずつ)を発表しました。

  • 3ドア冷凍冷蔵庫「JR-CV29A」(左)と「JR-CV34A」(右)

3ドア冷凍冷蔵庫は日本向けに設計したソツのない仕様

3ドア冷凍冷蔵庫は容量335Lタイプの「JR-CV34A」と、268Lタイプ「JR-CV29A」です。発売日はどちらも7月1日で価格はオープン。推定市場価格はJR-CV34Aが95,000円前後、JR-CV29Aが80,000円前後となっています。

いずれも本体カラーはリネンホワイトとチャコールブラックの2色。チャコールブラックは、日本向けに実施したユーザーアンケート「あったらいい色 総選挙」にて、第1位となった色です。

ハイアールは6:4くらいでチャコールブラックが人気になるのではと予想。実際、シンプルなブラックとも違って、目立ちすぎない渋い高級感はキッチンに落ち着きを与えてくれそう。リネンホワイトも、よく見ると木目のような筋が入っていて温かみを感じます。

  • キッチンにJR-CV34Aを設置したイメージ。リネンホワイトは表面に木目や大理石のようなかすかな筋が見えます

これまでのハイアールは、中国で開発した製品を日本向けにカスタマイズして投入していました。しかし今回のJR-CV34AとJR-CV29Aは、日本のR&Dセンターで働くメンバーが、日本人が使いやすいように開発した仕様になっています。

中国と日本はともに箸を使う米食文化でありながら、冷蔵庫の使い方にはかなり違いがあります。たとえば、中国ではどんな食材でも基本的に火を通して調理します。お刺身を冷蔵庫で保存することはまずありません。

また、野菜も毎日購入するのが普通なので、冷蔵庫に入れて鮮度を長持ちさせるニーズがほとんどなく、広い野菜室は必要ないそうです。肉や魚の冷凍、冷凍食品の保存はそれなりにニーズがあるので冷凍庫は大きめですが、ブロックアイスを使う人は少なく、製氷室が備わっているモデルはレアです。

JR-CV34AとJR-CV29Aでは、こうした中国仕様を見直し、日本人向けに設計をやり直しました。冷蔵室にはフレッシュゾーンを搭載し、0℃近辺のチルド用と、2~5℃近辺の冷蔵または野菜用として、収納したい食材に合わせて切り替えられるようにしています。

  • フレッシュゾーンは前と上から内容を確認しやすく、フードロスを防げそうです

3ドアのうち、出し入れしやすい中央は野菜室。白菜やキャベツなどの重たい野菜も、腰をかがめずに出し入れできます。野菜室には、2Lのペットボトルも立てたままで4本を収納可能。開封後は要冷蔵の麺つゆやお出汁のパックも入れられます。

野菜室の底にはおそうじ栓があり、野菜くずが捨てやすく、お手入れしやすい構造です。

  • 野菜室の底のおそうじ栓

ドアポケットも中国ではあまり重視されない場所ですが、日本向けに大きく確保。こちらも2Lのペットボトルを立てたまま4本収納可能です。

  • お酒をひやで飲みたい人はドアポケットに一升瓶(1.8L)も入れられそうですね

本体は幅が540mmとスリムで、キッチンスペースに余裕のない部屋でも導入しやすくなっています。逆にダイニングキッチンといった余裕のある空間であれば、横に冷凍庫や別の家具を設置できそうですね。

JR-CV34Aの定格内容積は335L、冷蔵室は192L、野菜室は74L、冷凍室は69L。本体サイズはW540×D666×H1,810mm、重さは63kg。

JR-CV29Aの定格内容積は286L、冷蔵室は143L、野菜室は74L、冷凍室は69L。本体サイズはW540×D666×H1,610mm、重さは59kg。

2室独立構造の注目製品を限定カラーにした20周年記念モデル

国内販売開始20周年モデルは、3月1日に発売した168L前開き式冷凍庫「JF-NUF168A」と、173L冷凍冷蔵庫「JR-NF173C」の限定カラー「ギャラクシーグレー」モデルです。

JF-NUF168Aのギャラクシーグレーモデルは6月1日発売。JR-NF173Cのホワイトならびにギャラクシーグレーモデルは7月1日発売となります。価格はいずれもオープンで、推定市場価格はJF-NUF168Aが73,000円前後、JF-NF173Cのホワイトが53,000円前後、ギャラクシーグレーが55,000円前後。

  • JF-NUF168Aをリビングに設置したイメージ

  • JF-NF173C ギャラクシーグレー(左)、JF-NF173C ホワイト(右)

JF-NUF168Aは上室、下室のそれぞれで、違う温度を設定できる「2室独立構造」の製品。モードを設定した場合は上下とも同じ温度となり、4段階から選択できます。

モード設定をしない場合は上室と下室を異なる温度で設定でき、上室は8℃、4℃、-8℃、-16℃、-18℃、-20℃のいずれか。下室は-16℃から-24℃の間で1℃単位の調整に対応します。

  • JR-NF173Cのギャラクシーグレーモデルが使いやすそうとながめていたマイナビニュース・デジタルの林編集長。冷凍食品や作りおきの食材、アイスなどもたっぷり入りそう

一方のJF-NF173Cは、大きな設置スペースを取らないスリムボディの2ドア冷凍冷蔵庫。週末のまとめ買いにもうれしい54Lの大容量冷凍室を備えています。

  • JF-NF173Cの上段

  • JF-NF173Cの下段

JF-NF173Cのトップテーブルは電子レンジの置ける耐熱100℃となっていますが、本体の高さが1,410mmなので伸長によっては少し扱いづらいかも。

  • JF-NF173Cは作業デスクの隣や応接室で使っても合いそうな印象でした

JF-NUF168Aの定格内容積は168L、上29L、下139L。本体サイズはW497×D590×H1,535mm、重さは49kg。

JF-NF173Cの定格内容積は173L、冷蔵室は119L、冷凍室は54L。本体サイズはW502×D598×H1,410mm、重さは45kg。