アートスパークホールディングスとワコムは4月11日、資本業務提携に関する契約を締結したことを発表した。

  • アートスパークホールディングス傘下のセルシスが開発するイラスト・マンガ・アニメーション制作アプリ「CLIP STUDIO PAINT」

両社は、アートスパーク傘下のセルシスが販売するイラスト・マンガ・アニメーション制作アプリ「CLIP STUDIO PAINT」をワコムのペンタブレット製品に付属するなど、20年以上にわたって協業の歴史を共有してきた。

アートスパークは発行済み株式の約5%を第三者割当増資してワコムに割り当て。一方、ワコムはこの増資による株式取得と合わせ、持株比率が10%を超えない範囲で市場買付によりアートスパークの普通株式を取得する予定。

今回の提携により、両社が参画する技術開発案件やワコムがパートナー各社と進めるプロジェクトなどについて、アプリへの実装やサービス運営などで連携を進めるとしている。

具体的には、教育など特定用途に向けた共同開発、KISEKI ARTサービスと「CLIP STUDIO PAINT」の連携による新しい価値提供のための共同開発、デジタル著作権管理、創作にまつわる権利保護に向けた技術の「CLIP STUDIO PAINT」への実装とサービス運営の検討、ワコムの新製品や「CLIP STUDIO PAINT」の新機能との連携・開発、パートナー企業に対するワコム製品と「CLIP STUDIO PAINT」を連携させた共同開発・提案、さらにはユーザーの創作体験向上に向けた継続的な取り組みを実施。

将来のニーズを踏まえた技術を開発し両社の製品へ実装することで、創作者の権利を守り新たな気づきや価値を生み出す機会を提供するなど、クリエイターやコミュニティーの生涯にわたる創作活動をサポートしていく構えだ。

  • ワコムの16型液晶ペンタブレット「Wacom Cintiq Pro 16」

今回の資本業務提携について、ワコムの代表取締役社長兼CEOの井出信孝氏は、次のように述べている。

「ワコムは、お客様に一生の時間をかけて寄り添う『道具屋』として、技術革新を通じて価値ある体験を生み出してお客様にお届けし、多様なコミュニティーと共に学び合い、人と社会にとって意味のある多面的な成長を目指しています。アートスパークとの提携を通して、ワコム一社では取り組むことができないより深い意味のある手書(描)きの体験を創出してお客様にお届けすることができると考えており、両社がこの提携を通じて、切磋琢磨しながら更に成長していけることを確信しております」

また、アートスパーク 代表取締役社長の成島啓氏は、次のように述べている。

「アートスパークグループのセルシスは、デジタル技術を通じて、グラフィック関連のクリエイターの方々の創作活動や、コンテンツ流通をサポートする活動を行っています。いままでのパートナーシップの関係をより深めた今回の提携を通じて、アーティストやオーディエンスの皆様に、新しい価値や体験を提供していくチャレンジを加速していけることを、楽しみにしています」