写真やビデオを撮るにつれ、利用するアプリが増えるにつれ残量が減るiPhoneの内蔵ストレージ。残り少なくなるとシステムをアップデートできなくなるなど、さまざまな制約が生じます。自由が利かなくなる前に、大切な写真/ビデオをバックアップして空きを確保しておくことが唯一の解決策です。
バックアップ先はiCloudという選択肢もありますが、パソコンでの利用を考え手もとにおきたい場合には「外部ストレージ」が合理的といえそうです。ハードウェアの買い切りですから、大量/大容量のファイルを年単位で保管するならコスト的には断然外部ストレージが有利です。
iPhoneで利用する外部ストレージを選ぶポイントは「接続形式」です。USBメモリやSSD、HDDなどストレージタイプの違い、容量、価格、デザインといった点での比較も可能ですが、Lightningケーブルで接続する有線タイプか、Wi-Fiで接続するネットワークタイプ(NAS)かが重要です。
有線タイプは、Apple純正の「Lightning - USB 3カメラアダプタ」または相当品を利用すれば接続できます。汎用のUSBメモリやSDカードでも、iOSに付属の「ファイル」や「写真」アプリでファイル操作が可能です。ただし、ポータブル型HDDでは電力不足となる可能性があるため、ACアダプタなど外部電源を使うタイプが安心です。
NASは有線タイプより概ね低速ですが、ルータなど通信環境が最新/Wi-Fi 6対応であればストレスを感じない程度のスピードで読み書きできます。基本的にはiOSに付属の「ファイル」アプリでファイル操作を行いますが、製品専用アプリの提供がある場合、外出先から読み書きする、毎日決まった時間に自動バックアップするなどの便利機能を使えることがあります。
ところで、MFi認定外の製品にまで目を向ければ、SSDなどSATAストレージも接続可能です。Lightningの仕様により速度はUSB 2.0(最大480Mbps)に準じるため、ストレージの高速性はフルに発揮できないものの、パソコンと大量のデータをやり取りするときには便利な存在ですよ。