Corsairから新たな簡易水冷CPUクーラー「iCUE ELITE LCD」シリーズが発売された。水冷ヘッドに2.1型液晶を備え、さまざまな情報を表示できるほか、Alder Lakeこと第12世代Coreプロセッサで採用となった新たなCPUソケット「LGA1700」に標準で対応しているのが大きな特徴だ。ラジエーターサイズが24cmの「iCUE H100i ELITE LCD(CW-9060061-WW)」と32cmの「iCUE H150i ELITE LCD(CW-9060062-WW)」をラインナップ。今回は後者のiCUE H150i ELITE LCDのレビューをお届けする。MTP 241WのCore i9-12900Kをどこまで冷やせるのかに注目したい。

  • CorsairのiCUE H150i ELITE LCD(CW-9060062-WW)。11月20日より発売が開始され、実売価格は40,000円前後

    CorsairのiCUE H150i ELITE LCD(CW-9060062-WW)。11月20日より発売が開始され、実売価格は40,000円前後

CorsairのiCUE H150i ELITE LCDは、36cmのラジエーターを採用する簡易水冷タイプのCPUクーラー。対応CPUソケットはLGA2066/2011-3/2011/1700/1200/1156/1155/1151/1150、Socket sTRX4/TR4/AM4/AM3+/AM3/AM2+/AM2と幅広く、Intel、AMD環境のどちらでも利用できる。最新モデルということもあり、LGA1700に標準対応しているのがポイントだろう。

  • 水冷ヘッド。標準ではIntel1700/1200/115x用のプレートが取り付けられていた。なお底面にはグリスが標準で塗られている

  • Intel用のバックプレートとスタンドオフ

  • Socket AM4/AM3+/AM3/AM2+/AM2用のプレートとスタンドオフ

  • Socket sTRX4/TR4用のプレートとスタンドオフ

CorsairのiCUEシリーズと言えば人気の簡易水冷クーラーだが、iCUE H150i ELITE LCDでは水冷ヘッドに2.1型のIPS液晶を搭載しているのが特徴と言える。小さな液晶だが、解像度は480×480ドットと高く、色の再現性が高いIPSパネルということもあって表示は非常に鮮やか。同社の製品を総合管理できるアプリ「iCUE」を使うことで、CPU温度やファンの回転数といったシステム情報のほか、30MBまでの画像(PNG、JPG、BMP)やGIFアニメーションを表示させれる。液晶の周囲には24個のRGB LEDも搭載しており、こちらもiCUEアプリで発光パターンや発光色をコントロール可能だ。

  • 水冷ヘッドには2.1型の液晶を搭載。CPU温度やファンの回転数などを表示できる

  • 画像やGIFも表示可能。IPSパネルなので色鮮やか。画像はPS VRをプレイする筆者だ

  • 表示内容や発光パターンはiCUEアプリで設定が可能だ

ラジエーターに取り付けるファンは12cm角が3基。回転数の調整に対応したML RGB ELITEファンを採用しており、ファンにもRGB LEDが内蔵されている。450rpmから2,000rpmと幅広く回転数が調整可能とCPUの温度が低い時には静かに、温度が上昇すると回転数を高めて冷却力を発揮できるのが強みだ。

  • 12cm角のML RGB ELITEファンを3基付属する

  • ファンの中心付近にRGB LEDを搭載

  • ファンの電源は一般的な4ピン、RGB LEDのコネクタはCorsair独自の4ピン

水冷ヘッドとファンは、付属のiCUE Commanderに接続する。ファンとLEDを最大6基ずつ制御可能と、システム全体の冷却とLED(Corsair独自の4ピン対応に限られるが)を一括管理できるのが便利だ。iCUE Commanderの電源はSerial ATA用の電源ケーブルを使用し、マザーボードとはUSB 2.0のピンヘッダで接続する。

  • ファンとLEDを最大6基ずつ制御できるiCUE Commander。電源はSerial ATA用を使用、マザーボードとはUSB 2.0ピンヘッダで接続

  • こちらは水冷ヘッド側の接続コネクタ。上からUSB 2.0ピンヘッダ接続用、iCUE Commander接続用、マザーボードのCPUファンまたはPUMPファンコネクタ接続用だ

  • 水冷ヘッドとiCUE Commanderの両方にUSB 2.0ヘッダ接続用ケーブルがあるため、マザーボードに接続するときは付属の分岐ケーブルを使用する

  • ファンのLEDもiCUEアプリで発光パターンや発光色をコントロールできる

  • すべて光らせた状態。なかなかゴージャスな雰囲気だ