情報処理推進機構(IPA)は11月16日、これからDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組み始める、あるいは、現在取り組みの途中にある企業の担当者を対象に「DX実践手引書 ITシステム構築編」を公開した。
同書は3章構成であり、DXの実現に向けたITシステムのあるべき姿とその技術要素を紹介して、DX推進担当者が自社のITシステムをどのように変えるべきかを議論する段階を支援するという。
第1章は「DXを実現するための考え方」として、DXの位置づけや目的、その考え方を示す。第2章は「DXを実現するためのITシステムのあるべき姿」として、『社会最適』『データ活用』『スピード・アジリティ』の三つの要素を解説している。また、第3章では「DXに対する具体的な技術的アプローチ」として『データ活用』『マイクロサービス』『現行システムからの段階的移行の方法論』について、その考慮点や事例などを挙げている。
同書内では、複雑に肥大化したシステムを神話に登場するヤマタノオロチになぞらえ、一つ一つを切り離して使える部分は形を変えて再生させる「スサノオ・フレームワーク」を図示している点が特徴だ。同書はIPAのWebサイトからダウンロード可能。