日経リサーチは11月15日、 緊急事態宣言解除直前の9月に実施した、 現在の企業課題やDX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組み実態を明らかにする調査の結果を発表した。同調査は、日本経済新聞社のサービス登録者などで構成される日経ID会員を対象に実施したもので、有効回答数は6,763サンプル。
勤め先が抱えている課題として18項目を提示し、回答者の考えに当てはまるものをすべて選んでもらったところ、「業務プロセス・スピードの変革」「生産性の向上」「スタッフ・事務の効率化」が上位5項目のうち3項目を占め、「生産性」が依然として日本企業の課題であることが明らかになった。
従業員規模で見ると、従業員規模が1,000人未満の中小企業では、実生産性関連は突出した課題ではなく、逆に人材の採用や営業力強化という日々の業務を回すところにもそれなりの回答者が課題と感じていることがわかったという。
今後、勤め先で優先的に投資を行うべき分野を聞いたところ(複数回答)、最も多かったのは「人材の採用・教育・育成」(31.1%)で、「DXの推進」(24.6%)は第5位だった。
また、「DXの戦略作成」、そこから派生する「新サービス・市場創出DX」「営業活動・マーケティング活動DX」「業務DX(コーポレート業務、バックオフィスなど)」「事業プロセスDX(サプライチェーン改革など)」の4つの領域、それらに加えてDX推進には欠かせない「IT・インフラ強化」の取り組み状況を聞いたところ、従業員の規模別で多少の濃淡はあるものの、最も回答が多かった「IT・インフラ強化」でも30%にとどまる結果となった。他の項目の進捗は10~20%に過ぎず、同社は「DXの具体的な取り組みはこれからと言えそう」とコメントしている。