Microsoftがまた一つ開発した技術をひそかに終わらせようとしている。このところMicrosoftはUWP (Universal Windows Platform)に関して積極的に取り組んでいる様子がなかった。むしろ、UWPの優先度を下げるような取り組みをしばしば発表しており、いずれUWPの開発を停止して互換性維持の状態へ移行させるのではないかと見られていたが、「Windows App SDK」の開発においてその姿勢が明らかになった。
Microsoftは10月19日、「Developing for Windows with the Windows App SDK · Discussion #1615 · microsoft/WindowsAppSDK · GitHub」において、UWPが実質的に互換性維持のために提供される状態へ入り、代わりに「Windows App SDK」へ開発がシフトしていくことを説明した。Windows App SDKをデスクトップとUWPの両方の機能のスーパーセットにすることが説明されている。
現在UWPのプロジェクトタイプを使っており、かつ、現在のUWPの機能に満足しているのであれば、プロジェクトタイプを移行する必要はないとされている。WinUI 2.xおよびWindows SDKに関してはバグ修正、信頼性改善、セキュリティ修正などは今後も継続して実施されると説明されている。また、.NET5/6を使用する必要がある場合は、WinUI 3デスクトッププロジェクトへ移行することが推奨されている。こうした説明は、UWPが実質的に互換性維持目的での提供へ切り替わることを示唆している。
Microsoftの説明通り、現在のUWPで満足している場合はこのままUWPを使い続けることができる。逆に、より新しい.NETやWinUIを使いたい場合は、「Windows App SDK」へ移行する必要がある。今後は「Windows App SDK」が開発においてより重要なポジションを占めるものとみられる。