パナソニックは、テレビのアンテナ線などを気にせず、リビングの好きな場所に設置できる43V型の「レイアウトフリーテレビ」(TH-43LF1)を10月22日に発売する。テレビと無線でつながる別体のチューナーで構成し、民生用テレビとして業界初の4K放送の無線伝送にも対応。価格はオープンプライスで、店頭価格は24万円前後を見込む。

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    43V型「レイアウトフリーテレビ」(TH-43LF1)

  • レイアウトフリーテレビのチューナー部

従来のテレビは、アンテナ線やBDレコーダーといった外部機器のケーブルが届く範囲にしか置けないため、ユーザーからは「テレビの位置によって家具のレイアウトが制限されることに不満がある」、「デザインがインテリアになじまない」といった声が寄せられていた。

  • レイアウトフリーテレビのサイズ感

レイアウトフリーテレビは、テレビ(モニター)とチューナー部を分離し、両者を無線LANで接続することでテレビ側にアンテナ線はつながず、電源ケーブルだけで好きな場所に設置できる。後述の通り、4K放送番組のワイヤレス伝送にも対応する。テレビにはキャスター付きスタンドを採用しており、壁に寄せたり、部屋の中央に置いたりと好きな場所に簡単に動かせるようにした。製品名にVIERAは冠していないが、4K液晶VIERAのラインナップに位置づけている。

  • テレビとチューナー部はワイヤレスで接続

同社ではレイアウトフリーテレビについて、リビングで家族みんなでくつろいでテレビ番組を見たり、ダイニングへ移動させてレシピ動画を観ながら料理したりするといった、生活シーンに合わせたテレビの楽しみ方が可能になるとしており、インテリアの自由度を高めて、住空間とテレビの新しい関係性を提案していく。

レイアウトフリーテレビの詳細

テレビ側には、4K/3,840×2,160ドットのIPS液晶パネル(等速60Hz)を採用。インテリアになじむように、本体とスタンドはホワイトを基調とし、スタイリッシュなデザインに仕上げた。パネル部と下部のスタンドは固定されており、チルト調整機構は備えていない。

  • パネル部と下部のスタンドは固定で、角度調整などはできない

  • 横から見たところ

  • テレビの背面

  • テレビ下部に操作ボタンやスピーカーを備える

同梱の電源ケーブルは、足を引っかけてしまってもケーブルがコンセントから簡単に外れるよう、マグネット式になっている。設置時に余ったケーブルは、本体下部のスタンド内に巻き付けて収納できる。

スタンドを含めた本体サイズは98×49.2 ×1,182cm(幅×奥行き×高さ)、重さは約24.5kg。キャスターにはロック機構はないが、スタンド部に重さがあるため、地震が起きても倒れにくいとのこと。

  • 同梱の電源ケーブル

  • マグネットにより、ケーブルに力が掛かるとコンセントから外れる機構を採用

  • ケーブルはスタンド内に巻き付けて収納できる

画質まわりの機能面では、既存のスタンダード4K液晶VIERA「JX750」を継承している。具体的には、ディープラーニングを活用したAI技術によるシーン認識アルゴリズムにより、シーンに応じて自動で画質を最適化する「オートAI画質」機能や、独自の高画質技術「ヘキサクロマドライブ」、地上波などのSDR(標準ダイナミックレンジ)映像をHDR(ハイダイナミックレンジ)のような高コントラスト映像に変換する「AI HDRリマスター」、地デジやネット動画などを4Kアップコンバート表示する「4Kファインリマスターエンジン」といった高画質化技術を投入した。

「エリアコントラスト制御PRO」を採用し、光の情報を解析するアルゴリズムに加え、エリアごとの入力信号情報の制御を加えることで暗部の階調表現を向上させ、より高いコントラスト感を実現。バックライトの制御を高速に行う「クリアモーション」も備え、アクション映画やスポーツ番組などをくっきり描写する。

HDR方式は、HDR10、HLG、Dolby Visionの3つをサポートし、Ultra HD Blu-rayに収録されたHDR10コンテンツを高コントラスト化する「ダイナミックメタデータクリエーション」、2種類のトーンマッピング(光が得意なHDR信号処理・色が得意なHDR信号処理)を動的に変化させるて明部の鮮やかな色も再現するハイブリッドトーンマッピングを装備。ハイダイナミックレンジで写真の臨場感を伝える「HLGフォト」フォーマットにも対応する。

サウンド面では、フルレンジ2基で20W出力のスピーカーシステムを備えており、独自の測定方法に基づいた位相補正によって音響特性・音像定位を改善。映像と音声で回路を分離するオーディオ専用回路も採用し、低ノイズ・低歪みな音声信号回路でクリアな音声を実現した。

チューナー部は、BS/CS4Kチューナー×2と地上/BS/110度CSチューナー×3を備え、内蔵の2TB HDDに4K放送の裏番組録画もできる。なお、本体は金型を一部共有していることから、BDレコーダー「おうちクラウド4K DIGA」と似たデザインになっているが、Blu-ray Discドライブは省いている。

  • チューナー部のサイズ感(右はiPhone 12 mini)

IEEE 802.11a/b/g/n/ac準拠で2.4/5GHzデュアルバンド対応の無線LANを搭載。データ容量が重くなる4K映像をワイヤレスでチューナー部からテレビ側に安定して送るために、ポータブルテレビ「プライベート・ビエラ」で採用している無線伝送技術や、BDレコーダーレコーダー「4K DIGA」で培った4K映像の圧縮技術を受け継ぎ、業界初の4K放送の無線伝送を実現した。

宅内ネットワーク内のDIGAやVIERAなどと連携する「お部屋ジャンプリンク」に対応しており、4Kお部屋ジャンプリンク対応のDIGAに録画した4K番組も受信できる。

BDレコーダー「DIGA」シリーズで採用しているスマートフォンアプリ「どこでもディーガ」(無料)に対応しており、レイアウトフリーテレビに録画した番組や放送中の番組を外出先から見たり、番組録画予約を入れるといった操作に対応。スマートフォンの写真をチューナー部に保存し、大画面でのスライドショー再生も可能だ。レイアウトフリーテレビを操作するために、同アプリに電源操作と音量調整の機能を追加しており、手持ちのスマホをリモコン代わりにできる。

Netflix、Amazon Prime Video、Disney+、YouTube、hulu、U-NEXT、ABEMA、TVerといった映像配信サービスにも対応。付属のリモコンには、このうちNetflix、Amazon Prime Video、Disney+を直接起動できるダイレクトボタンを搭載する。さらに、リモコン上部のマイアプリボタンに好きなアプリを割り当てて起動することもできる。

  • 映像配信サービスを選んで立ち上げられる

  • 付属のリモコン

冷蔵庫やオーブン、洗濯機といったIoT対応家電の動作状況をはじめ、天気や燃えるごみの日といった情報を音声で知らせる「音声プッシュ通知」に新たに対応。ほかにも、音声アシスタントのGoogleアシスタントとAmazon Alexaをサポートし、別売のスマートスピーカーを使ったハンズフリーでの音声操作もサポートする。

  • UIは既存のVIERAとほぼ共通

  • 接続機器の一覧画面

テレビ側には、背面パネルの内側にHDMI入力を2系統備え、HDMI 2端子はARC(オーディオリターンチャンネル)とeARCに対応。ヘッドホン/イヤホン端子とUSB 3.0も各1系統備える。チューナー部には、USB 3.0とUSB 2.0、Ethernetを各1系統搭載。機器設定用のHDMI出力も装備する。

  • テレビ側のインタフェース

  • チューナー部の背面