座ってみた!

しっかりガスシリンダーに座面部が固定されているかをおそるおそる確認し、そっ……とお尻を載せてみればそこはもう楽園。あまりの心地よさに力が抜けてしまい、組み立てと片付けで疲れ果てた体がバタリと後ろに倒れ込んでしまいましたが、そこはハイバック仕様のゲーミングチェア。筆者の背中や肩、首を優しく、それでいてしっかりと抱きとめてくれます。思わず体重が背中にかかりましたが、座面下の機構が衝撃を吸収し、心地よい角度にゆったりと傾斜してくれます。

  • 腰掛けた瞬間魂が抜けかける

  • ぐっとリクライニングすればもう最高

じっと腰を落ち着けて休むこと数分、椅子ってこんなに座り心地に違いがあるんだ……というインプレッションが徐々に湧き上がってきます。まず大きく異なるポイントとして、座面がやや固めに設定されていることがポイント。製品ページをチェックしたところ、高密度ウレタンフォームを使用して適度な反発力で体の沈み込みを防ぎ、安定した座り心地を実現したとあります。たしかに素材の密度感はかなりのもので、例えるとすればそう、まるで巨大な動物に腰掛けているかのよう。座面自体も広々としており、あぐらをかいても窮屈に感じることは全くありません。

疲れ果てていた体が休まってきたことで、今度は同梱されていたクッションが気になってきました。いそいそとベルトを引き回して設置してみると、この腰用クッションの威力があまりに絶大で仰天。お尻を座面の奥にしっかり引きつけつつ座ってみたところ、お尻・腰・背中・肩・後頭部がシームレスに支持されるようになったではありませんか。これはもうお尻だけで座っているのとはもう全く違う体験です。

  • 腰をしっかりとサポートしてくれるクッション。ベルトは肩の部分にあるスルーホールから引き回します

  • まるで横になっているかのような安定感を実現するクッション。ちょっと上の方に設置すると腰がしっかり支えられて好みでした

なお、本製品では日本人の体格に配慮し、短めのガスシリンダーを採用して足つきを良くしたとのこと。たしかに筆者の場合、座面を最大まで引き上げつつ、椅子に深く座ってもかかとがつくというサイズ感に仕上げられていました。個人的に、座面の最低高をかなり低くできるため、オフィスデスクのような低い机でも難なく使える点がとても便利に感じます。

リクライニングの自由度はさすがにゲーミングチェアというだけあってかなり高く、ほとんどフラットシートのような状態で使うことも可能。ロック機構自体の限界は140度くらいですが、そこからさらに少し倒れ込んで170度近くまで倒すことができます。ちなみに耐荷重は120kgもあるので、かなり大柄なゲーマーでも安心して利用可能。筆者なら2人同時に座っても大丈夫なレベルです。

  • 最大までリクライニングしたときの固定位置はこのあたり

また、実は共通のメルセデスAMG F1デザインを採用するクッションセットも販売しており、今回こちらも試す機会がありました。内容は座面用のクッションと首を支持するクッションのセットで、価格は8,980円。ただ、このゲーミングチェアと組み合わせて利用するというよりは、他の座り心地のよくない椅子で使ったり、実際の車に持ち込んで使ったほうがよさそうです。ゲーミングチェアは同梱のクッションで十分完成されているので、クッションセットは他の椅子のために使ったほうが役立てられそうだと思いました。

  • これがそのクッションセット。付属のクッションとはいえデザインに抜かりはありません

  • 座面用と首用の2つがセットになっています

  • 椅子本体と同等とまでは行きませんが、なかなか固めな仕様です