シャープがセラミックヒーターの新製品「プラズマクラスター 加湿セラミックファンヒーター HK-PX12」を9月16日に発売します。独自のプラズマクラスター7000を搭載し、従来モデルよりも風量を30%アップさせたという、冬のテレワークにも活躍しそうな1台。価格はオープン、推定市場価格は30,000円です。

  • HX-PK12のプレミアムホワイト

  • HX-PK12のダークブラウン

2020年度は在宅時間が増加したことで、スポット暖房のニーズもアップ。メーカー出荷台数で見ると、前年比120%の需要がありました。リモートワークやオンライン需要が定着していることから、2021年度も引き続き需要増を見込んでいます。

  • 電気暖房のニーズが高まっています

シャープによるセラミックファンヒーターの使用実態調査によると、約60%の人がエアコンなどと併用する「サブ暖房」として利用します。エアコンで部屋全体を暖めて、足元や部屋の隅などをセラミックファンヒーターで集中して暖めるという使い方ですね。

残る4割の人は、子ども部屋といった個室のメイン暖房として利用しています。シャープのセラミックファンヒーターは加湿機能を備えているため、スペースに限りがある場所で使いやすいのでしょう。

  • セラミックファンヒーターはサブ暖房として利用されることが多いようです

テントウムシの羽根をヒントにファンを開発

乾燥が気になる冬は、加湿機能があるとうれしいもの。今回の新製品では、暖房性能が進化した風量アップだけなく、加湿量も高めました。

風量増加の秘密は内部構造の見直しです。従来は、ファンの片側から風を吸い込んでいたのに対し、新製品はファン軸の両側に羽根を配置し、前後2方向から風を吸い込むことで、風量をアップさせました。風路設計も見直し、温風をより遠くまで届けられるように。実に従来機種の約2倍。これなら部屋の隅まで暖まりそう。

  • 新開発のファンを搭載

  • サーモカメラの画像を比較すると、遠くまで温風が届いているのがわかります

新製品に搭載したファンは、テントウムシの羽根の形状をもとにして開発されたもの。ファンの羽根の枚数を増やし、より強く広範囲に風を送れるそうです。

  • テントウムシの羽根の形状をヒントにファンを開発

  • 従来は36枚だった羽根の枚数を45枚にして、広い範囲に風を届けます

このほか、風を送るルーバーの可動域を広げました。温風の吹き出し方向を下向きの床に沿うような角度に調節し、足元にしっかり温風を届けます。

気になる加湿機能は、加湿量を従来比で約20%増。加湿の適用床面積は11畳~18畳(木造和室~プレハブ洋室)。これなら個室はもちろん、リビングなど広い部屋でも活躍しそうです。

  • 暖房を単独で運転するより、加湿を加えた暖房運転のほうが体感温度はアップします

  • 快適に過ごすには湿度管理が重要

加湿には「ポンプアップ給水」方式を採用。給水タンクから給水トレーへと水が流れ、この水を給水ポンプで加湿フィルターの上までくみ上げる仕組みです。くみ上げた水を上から加湿フィルターに落とすため、フィルターが水に浸かりっぱなしにならなりません。フィルターに汚れが付きにくくなります。

さらに、うれしいのが加湿フィルターの自動洗浄機能。加湿運転を停止したあと約30秒間、給水ポンプでくみ上げた水を加湿フィルターに上から流し、フィルターの汚れを洗浄するというもの。加湿器のフィルターには水のミネラル成分が付着しますが、自動洗浄機能によってミネラル成分の付着とトレー内の水の濁りを抑えるため、お手入れの手間が軽くなります。また、加湿トレーやトレーカバー、給水ポンプなど、水周りのほとんどの部品を取り外して丸洗いできるため、清潔に保てます。

  • 余分な水が加湿トレーに落ちる「ポンプアップ給水方式」を採用

  • フィルター自動掃除機能を搭載

安全性にも配慮しました。切り忘れ防止機能、二重安全転倒OFFスイッチ、チャイルドロックに加えて、安全性が高く耐久性のあるPTCヒーターを採用しました。

従来機よりも横幅がスリムになり、設置面積は約10%ダウン。コンパクトな設計のため、個室にも置きやすくなりました。本体サイズは幅420×奥行き175×高さ420mm、重さは約5.5kg。定格消費電力は1,200W(50Hz)・1,150W(60Hz)、最大加湿能力は650(50Hz)・630ml(60Hz)。タンク容量は約3.1L。

  • 足元にもしっかり温風を届けます