米Intelは8月16日(現地時間)、コンシューマ向けディスクリートグラフィックスの新ブランド「Intel Arc」を発表した。同ブランドの製品は、ゲーミングを始めとするハイパフォーマンス・グラフィックス市場でAMDやNVIDIAと競争する。「Xe HPG」アーキテクチャをベースとした「Alchemist」(コードネーム)が第1世代のArc製品になり、Alchemistを採用した最初の製品は2022年の第1四半期に登場する見込み。

同社は昨年1月にディスクリートGPU「Iris Xe」を搭載したデスクトップ向けビデオカード(コードネーム:DG1)を投入。Xe-LPアーキテクチャのほか、HPC向けのXe-HPC、データセンター向けのXe-HPといったバリエーションを展開してきた。それらを基に、高度なグラフィック機能とスケーラビリティ、優れたコンピューティング効率を実現するよう統合的にデザインしたアーキテクチャがXe HPGだ。「Alchemist」は、これまで「DG2」(Discrete Graphics 2)と呼ばれていたXe HPGベースのGPUの新しいコードネームだ。DirectX 12 Ultimateに対応、メッシュシェーディング、リアルタイム・レイトレーシングやAIによるスーパーサンプリングをサポートする。

ArcはAlchemistを第1世代に、数世代に渡ってコンシューマー向けハイパフォーマンス・グラフィックス製品のハードウェア、ソフトウェア、サービスを示すブランドになる。IntelはAlchemistと共に、「Battlemage」「Celestial」「Druid」などArcブランドで展開する将来の世代のコードネームも明らかにした。

「スムースなゲーミングとコンテンツ作りの体験を世界中のゲーマーやクリエイターに提供することがIntelの長期的なビジョンです」としており、競争力のあるハードウェアの選択肢、オープンなソフトウェアツールを提供する。Arcブランド製品のパフォーマンスや価格帯など詳細についてはまだしばらく待たなければならないが、ArcのWebサイトにおいて、プリプロダクションのチップを用いて「Forza Horizon 4」「PUBG」「Subnautica: Below Zero」「Metro Exodus」などをプレイしたArcグラフィックスのデモ動画を確認できる。