オプティマインドは8月6日、ローソンと共同で、同社のAIを活用してローソン店舗の配送ダイヤ最適化に関する実証実験に取り組んでいることを発表した。両社はローソンの「持続可能な店舗配送網の構築」の達成を目的として、物流量やCO2排出量の削減を目指す。
オプティマインドはラストワンマイルの物流に着目して、アルゴリズムで課題を解決するソリューションを提供している。物流企業がサービスの品質を維持しながらも、環境負荷の低減や従業員の労働環境改善を達成し、持続可能な成長を続けることを支援する。
同社が提供する「Loogia」は、ラストワンマイルに特化したクラウド型の配車システム。配送先の時間指定や、一方通行、有料道路といった40以上の現場制約を考慮して最適な配送ルートを提案する。
今回の実証実験では、現在は3カ月固定となっている店舗配送ダイヤグラムを、当日の各店舗の在庫状況や発注数量を基に、オプティマインドのAIにより毎日最適なダイヤグラムに組み替えることで、日々の物量変化に合わせた配送体制を構築し、物流効率を極限まで高めることを目指す。
まず今年10月より、群馬県の常温・冷凍の配送センターから管轄店舗約400店舗に向けた配送を、オプティマインドのAIによって作成した3カ月間固定の店舗配送ダイヤグラムで行う。事前にこの配送センターの配送車両48台の走行軌跡をGPSで詳細に解析した上で、店舗ごとの物量データを加味し、AIで店舗配送ダイヤグラムを作成したところ、配送台数を約8%(4台)削減し、CO2排出量も約7%(年間約100トン)削減できることがわかったという。
ローソンは2023年度中には、3カ月間固定ではなく、当日の各店舗の在庫状況や発注数量を基に、AIが毎日自動で作成する最適な店舗配送ダイヤグラムでの低温・常温・冷凍の配送を行う予定としている。群馬県の配送センターでのシミュレーション上では、配送台数を約15%削減、CO2排出量を約17%削減できることが確認できたという。